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微生物の環状アミド変換系を利用した光学活性化合物生産

研究課題

研究課題/領域番号 08760084
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用微生物学・応用生物化学
研究機関京都大学

研究代表者

小川 順  京都大学, 農学部, 助手 (70281102)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード環状アミド / 環状イミド / ヒダントイン / ヒダントイナーゼ / イミダーゼ / アミノ酸 / 光学活性 / ジヒドロピリミジナーゼ
研究概要

微生物の環状アミド変換系において機能する酵素には、立体選択性あるいは部位選択性を示すものがある。これら有用酵素を利用した光学活性化合物生産プロセスの構築を目的とし、このプロセスに有用と考えられる微生物酵素の探索および機能解析を行った。
ある種の微生物は環状アミド化合物の一種である5-置換ヒダントイン類を立体選択的に光学活性アミノ酸へと変換する。この変換系にて機能するD-立体選択性ヒダントイナーゼを好気性細菌であるBlastobacter sp.A17p-4から単離精製し諸性質を明らかにした。本酵素は分子量約5万3千のサブユニットからなるホモテトラマ-であり、5-置換ヒダントイン類を可逆的かつD-立体選択的に加水分解した。また、核酸塩基ピリミジンの代謝中間体ジヒドロウラシルに高い親和性と反応性を示したことから、本酵素はピリミジン代謝系酵素ジヒドロピリミジナーゼと同一酵素であると考えられた。また、本酵素の精製過程において、環状イミド化合物を特異的に加水分解する新規な酵素が見出された。本酵素はジヒドロウラシルよりもコハク酸イミド、グルタル酸イミドといった環状イミド類に高い親和性と反応性を示したことから、イミダーゼと命名された。イミダーゼは分子量約3万5千のサブユニットからなるホモトライマ-であり、置換基を持たないシンプルな構造の環状イミドを可逆的に加水分解した。この環状イミド化合物に特異的な酵素の発見を期に、微生物における環状イミド化合物代謝を解析した結果ジカルボン酸モノアミド、ジカルボン酸を経て、TCAサイクルヘと合流する新規環状イミド代謝経路を見出した。環状イミド化合物は分子内に対称な2つのアミド結合をもつが、本代謝系を利用して、一万のアミド結合のみに特異的な部位選択的物質変換系か構築されうる可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ogawa,J.et al: "Novel watabolic transformation pathway for cyclic imides in Blastobacter sp. Strain A17p-4" Appl.Environ.Microbiol.62・10. 3814-3817 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Ogawa,J.et al: "Imidase,a dihydropyrimidinase-like enzyme involved in the metabolism of cyclic imides" Eur.J.Biochem.(印刷中). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Ogawa,J.et al: "Diversity and versatility of hydantoin-transforming enzymes" J.Molec.Catal.B:Euzymatic. (印刷中). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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