研究課題/領域番号 |
08760130
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食品科学・製品科学
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
清瀬 千佳子 お茶の水女子大学, 人間文化研究科, 助手 (50272745)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | α-Tocopherol Stereoisomers / RRR-α-Tocopherylquinone / SRR-α-Tocopherylquinone / metabolism / Rat / Biodiscrimination |
研究概要 |
α-トコフェロールはクロマン環上2位と側鎖の4'位、8'位に不斉炭素を1つずつ持っているので合計8種類の立体異性体が存在する。これらの立体異性体の生体内動態についてはすでに本研究者がいくつか報告を行っており、それらの結果から、クロマン環上2位がR体とS体によってその動態に違いが見られ、動物実験の結果では、腸管吸収時ではR体、S体とも同様に吸収されるが、肝臓内に取り込まれると、そこに存在するα-トコフェロール輸送タンパク質によって識別され、R体の方がS体よりも優先的に結合され、VLDLに乗って輸送されることが明らかになっている。また、この結果はヒトにおいても血漿中の2R体と2S体濃度に違いが見られていることから同様の機構が存在することが示唆されている。1-5)。そこで、肝臓内で輸送タンパク質に結合されなっかたS体はその後、どのようになるのだろうか。本研究者はα-トコフェロールの代謝過程に注目し、最初の酸化体であるα-トコフェリルキノンに注目することにし、生体内で生成されるRRR-α-トコフェリルキノンとSRR-α-トコフェリルキノンを測定し、検討することにした。そこで、まずこれらのトコフェリルキノンの定量法を確立することから始めることにした。カラムや抽出法を検討した結果、良好な検量線が得られる条件を設定することに成功した6)。次にこの測定法を用いて、生体内で生成された各トコフェリルキノン量を測定することにした。軽くビタミンEを欠乏させたラットの尾静脈より2-ambo-α-トコフェロールを注入し、各組織中で経時的に生成されたRRR-ならびにSRR-α-トコフェリルキノンの測定を行った。その結果、体内でのトコフェロールの減少量に比べてトコフェリルキノン量の生成量が非常に少なかった。少なかった。、また、肝臓中では異性体間での違いは見られなかった。しかし、腎臓中ではRRR体において、時間経過と共にキノン体の量が増加していたことから、腎臓中でのキノン体以降の代謝が行われることが示唆された。
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