研究課題/領域番号 |
08760136
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食品科学・製品科学
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
橋本 啓 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助手 (10237935)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | Caco-2 / タイトジャンクション / ウシ血清アルブミン / β-ラクトグロブリン / アクチンフィラメント / 過酸化水素 |
研究概要 |
1.ヒト大腸癌由来培養細胞株Caro-2の無血清培養株であるCaco-2-SFのタイトジャンクション(TJ)は不安定なため、その経上皮電気抵抗(TEER)は数10Ω・cm^2とCaco-2に比べかなり低い値を示す。この細胞層を10μMのウシ血清アルブミン(BSA)やβ-ラクトグロブリン(β-Lg)処理すると不安定なTJが安定化され、TEER値はCaco-2と同様な値に回復した。 2. BSA処理などによりTJを安定化されたCaco-2-SFは、水溶性低分子の透過マーカーの透過性は2〜3割に低下し、より高分子量のマーカーの透過はほとんど観察されなかった。 3.細胞層をあらかじめサイトカラシンDで処理しておくと、BSAやβ-Lg処理による有意なTJ安定化活性は認められなくなった。一方、コルヒチンやタキソ-ル処理の影響は受けなかった。また、TJ安定化活性は、ホスホリパーゼCの阻害剤であるコンパウンド48/80やプロテインキナーゼCの阻害剤であるH-7処理により有意に抑制された。以上の結果より、リン酸化経路による情報伝達系によりBSAやβ-Lgなどのシグナルがアクチンフィラメントに伝達され、その結果TJが安定化されるという機構が推定された。更に、β-Lgの活性は粘膜側からの処理に特異的で、チロシンキナーゼの阻害剤であるゲニステインにより抑制された。 4. Caco-2細胞層を10mMの過酸化水素で処理することによりTJの透過性が上昇し、TEER値は6割程度にまで低下した。そこで、細胞をβ-Lgで処理しTJを安定化すると、このTEER低下は8割程度にまで抑制された。TNF-αで処理するとTEER値は7割程度に低下するが、β-Lg処理をしてもTEER低下の抑制は認められなかった。 5.電子顕微鏡による観察、免疫組織学的手法、イムノブロット法などによるTJの変化の検討は本年度内に完了することは出来なかった。
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