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木材腐朽菌のフェニルアラニンアンモニアリアーゼの精度と遺伝子のクローニング

研究課題

研究課題/領域番号 08760164
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 林産学
研究機関京都大学

研究代表者

服部 武文  京都大学, 木質科学研究所, 助手 (60212148)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードPhanerochaete chrysosporium / フェニルアラニンアンモニアリアーゼ / リグニンペルオキシダーゼ / ベラトリルアルコール / 二次代謝 / 白色腐朽菌 / リグニン微生物分解 / フェニルアラニン
研究概要

本研究は、木材腐朽菌Phanerochaete chrysosporiumのフェニルアラニンアンモニアリアーゼ(PAL)が、リグニン分解がおこる二次代謝過程において、同菌の生理学上果たす役割を明らかにすることを目的とした。そのため、Phanerochaete chrysosporiumを7倍のミネラルを含むKirkの基本培地においてグルコース(2%または、0.2%、w/v)、酒石酸アンモニウム(12または、2mM)を加えた各培地で培養し、PAL、リグニンペルオキシダーゼ(LiP)活性、また、二次代謝産物ベラトリルアルコール(VA)蓄積量に培地の炭素源、窒素源の量がどの様な影響を与えるか調べた。PAL、LiP活性、VA蓄積量とも、炭素、又は、窒素制限倍地で観察された。窒素制限培地へのフェニルアラニンの添加によりPAL活性は増加したが、VA生合成は減少し、LiP活性は赤松らの報告の通り減少した。フェニルアラニンの添加が、0.6mMまではPAL活性は増加した。1.2mM加えても更なる活性の増加は認められなかったが、PALの発現はより長期間続いた。他のアミノ酸の添加は、PAL活性に影響を与えなかった。さらに、Phanerochaete chrysosporiumは、フェニルアラニンを単一の窒素源として生育することが出来た。以上のことから、PAL活性が高い期間は、LiPの発現、VAの蓄積は抑制されてしまうことが明らかになった。従って、Phanerochaete chrysosporiumのPALは、フェニルアラニンより窒素を遊離させ、その窒素は菌体内で一次代謝過程で再利用されることが示唆される。その結果、菌体内が一時的に高窒素状態になり、LiPの発現、VAの蓄積は抑制されると推定される。さらに、VAの生合成はPALにより触媒される過程が律速過程ではなく、生合成中間体により制御を受けていることが示唆される。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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