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環境中の有機スズ濃度とインポセックスによる巻貝類の個体群減少の最近における動向

研究課題

研究課題/領域番号 08760191
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 水産学一般
研究機関国立環境研究所

研究代表者

堀口 敏宏  国立環境研究所, 化学環境部, 研究員 (30260186)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード有機スズ汚染 / トリブチルスズ / トリフェニルスズ / イボニシ / インポセックス / 産卵不能 / マリ-ナ / 造船所
研究概要

1.マリ-ナ周辺海域(神奈川・油壷)における有機スズ汚染とイボニシのインポセックス
(1)海水中から20〜70ng/lのトリブチルスズが常時検出され、他の海域における最近の測定値より10倍ほど高いレベルであった。船底塗料への有機スズ使用の継続及び底泥中の有機スズの再溶出の影響が原因と考えられる。(2)イボニシのインポセックス出現率は依然100%であり、輸卵管末端が閉塞した産卵不能個体がなお多数観察されるなど、その症状はなお重篤であった。産卵行動や卵嚢は沖合の蝦島では観察されたが、内湾部ではほとんど観察されず、産卵量調査が必要である。殻高組成解析の結果、加入量も少ないと推察された。
2.造船所近傍海域(神奈川・城ケ島)における有機スズ汚染とイボニシのインポセックス
(1)海水中からトリブチルスズが6.4〜289.9ng/l(平均51.3ng/l)、トリフェニルスズが<1〜26.8ng/l(平均3.3ng/l)それぞれ検出され、トリブチルスズ濃度が他の海域での最近の測定値より著しく高かった。最高濃度(289.9ng/l)は春期に記録された。その原因は1.と同様と考えられる。(2)イボニシのインポセックス出現率は100%であり、輸卵管末端が閉塞した産卵不能個体がなお多数観察されるなど、その症状はここでも重篤であった。産卵行動や卵嚢は全く観察されなかった。殻高組成解析の結果、加入量も少ないと考えられた。
3.対照海域(茨城・平磯)における有機スズ汚染とイボニシのインポセックス
(1)海水中のトリブチルスズは3ng/l程度、トリフェニルスズは<1ng/lであり、他の海域における最近の測定値と同等もしくはやや低かった。(2)イボニシのインポセックス出現率はいくらか減少し、また輸卵管末端が閉塞した産卵不能個体は観察されなかった。産卵行動及び卵嚢はいずれも観察されたが、他海域との比較の意味において、産卵量の調査が必要である。殻高組成解析の結果、上述の海域よりも加入量が多いと示唆された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Horiguchi,T.et al: "Effects of triphenyltin chloride and fiue other organotin compounds on the deuelopment of imposex in the ruck shell,Thats clavigera" Environmental Pollution. 90(印刷中). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Horiguchi,T.et al.: "′Imposex′ in sea snails,caused by organotin (tributyltin and triphenyltin) pollution in Japan" Applied Organometallic Chemistry. 11(印刷中). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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