研究課題/領域番号 |
08760244
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物環境
|
研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
星 岳彦 東海大学, 開発工学部, 助教授 (80219162)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 微気象 / 施設環境 / コンピュータ / バッテリーカー / 可視化 / リモートセンシング / センサ / 施設園芸 |
研究概要 |
植物生産施設の環境分布の計測は、多数のセンサが必要であるなど、多大な労力を要し、容易に測定できなかった。そこで、自走式ロボットに各種センサを搭載し、施設内部を自動的に定期走行させ、施設内部の環境分布を計測するシステムを開発した。自走式ロボットは、Z80系のマイクロプロセッサを搭載した蓄電池式車両、気温・日射量センサ、センサからのデータをA/D変換しPCMCIAカードを介してノート型携帯パソコンに入力する信号入力装置、そして、ノート型携帯パソコンから構成した。ソフトウェアは、Z80アセンブリ言語、計測制御ソフトウェアGENIE、表計算ソフトウェアEXCELで作成した。自走式ロボットには赤外線反射型センサーを搭載した。このロボットは、施設内に設置した赤外線反射版を検知して、施設内の通路を巡回し、約1m間隔の気温と日射量の分布を測定できた。測定結果は、カラーの3次元グラフとして可視化が容易であり、施設内部の環境分布を理解し、さらに効率的・均質な温風暖房配風計画等を策定するために有用であった。これまで、主に実験用の限られた施設で多大な労力をかけて収集されていた環境分布を手軽に測定できることは、商業用施設の環境分布をこのシステムを用いて低コストで測定し、環境制御の改善に貢献できると考える。問題点としては、一点の計測のために20秒程度の計測時間と次の計測点までの移動時間を要するため、厳密な意味での施設全体の同時計測は不可能であること、通路両側の傾斜を利用して直進性を確保する蓄電池式車両の特性のため、平面な通路を持つ植物工場等の施設では走行路を作成する必要があること、等が指摘された。
|