研究課題/領域番号 |
08760262
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用動物科学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
原山 洋 神戸大学, 自然科学研究科, 助手 (30281140)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | シアロタンパク質 / 精巣上体 / 精子成熟 / 糖鎖 |
研究概要 |
1.研究実績の概要:哺乳動物の精巣上体における精子の成熟変化のひとつである頭部間凝集性低下の分子機構を明らかにする目的で、精子頭部間凝集抑制タンパク質(Anti-Agglutinin:以下AAとする)を修飾する糖鎖の特性を解析し、以下の結果を得た。 2.糖鎖修飾の違いがAAの精子への結合性に及ぼす影響:AAにおいて、分子不均一性が精子への結合性に大きく影響するが、この分子不均一性の原因を明らかにする目的で、精巣上体尾液(30μg)を尿素存在下で2次元電気泳動した後、レクチンブロッティング法に従ってコムギ胚芽凝集素(WGA)との反応性について調べた。その結果、精子との結合性を備える等電点5.8のスポットはWGAと反応したが、精子と結合しない等電点5.6および5.95のスポットは反応しなかった。従って、糖鎖のシアル酸化の有無が分子不均一性の一因であり、また精子への結合性に影響すると考えられる。 3.修飾糖鎖の分子量測定:AAからGlycoFree-Kitを用いて糖鎖を完全に除去し、その際の分子量の変化をMALDI-TOF-Mass Spectrometric Analysisにより測定したところ、無処理のAAは分子量18900-19600においてブロードしたピークとして検出されたが、糖鎖除去後の試料は最高700小さい分子量においてシャープやピークを示した。このことから、総分子量で700以下の糖鎖がAAを修飾しており、その修飾糖鎖は多種類存在すると考えられる。 4.脱シアル酸がAAの生理活性に及ぼす影響:ノイラミニダーゼ(0.5U/ml)を用いて脱シアル酸化したAAを洗浄精子浮遊液に添加し37℃で5時間インキュベートしたところ、AAの精子凝集抑制作用は若干低下する傾向を示した。
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