• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

タンパク質-サポニン複合体の協働機能発現に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08760310
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生物資源科学
研究機関岐阜大学

研究代表者

下山田 真  岐阜大学, 農学部, 助手 (60235695)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードサポニン / タンパク質 / 相互作用 / 高次構造 / 抗体反応性
研究概要

タンパク質とサポニンの協働作用としてタンパク質の特性変化を中心に検討した。まずサポニン構造の違いについて比較した結果、アスパラガスサポニンのBSAキモトリプシン感受性に及ぼす低下効果は大豆サポニンより小さいことがわかった。大豆サポニンは分子内にカルボキシル基を有する点がアスパラガスサポニンとの違いで、サポニンの疎水的な性質のみならずイオン的な性質も重要な役割を果たしていると考えられた。
大豆サポニンを添加したタンパク質のCDスペクトルを測定した結果、大豆グロブリン、β-ラクトグロブリン、α-ラクトアルブミンでは二次構造の変化が示された。一方、オボアルブミンでは変化が非常に小さかったので、さらに^<31>P-NMRを用いて分析した結果、サポニン添加によってリン酸残基のシグナルに変化が生じ、サポニン添加によって高次構造が若干変化しているものと推測された。また、熱安定性に及ぼすサポニンの影響を検討した結果、DSCよりBSAでは吸熱ピークの高温度側へのシフトが見られ、サポニン添加によって熱安定性が上昇したが、大豆グロブリンでは明確な安定性の上昇は見られなかった。
次に大豆トリプシンインヒビターを用いて抗体反応性について検討した。その結果、サポニン添加量の増加に伴ってELISAの値が減少し、サポニンが抗体反応性を低下させることから、他のアレルゲン活性に対しても有効に低下し得るものと推測された。
以上の結果より、サポニンはタンパク質上の比較的特異性の高い部位に相互作用して、タンパク質の高次構造を修飾することでその特性を変化させるものと考えられた。これらの作用は一義的に発現するのはなく、サポニン、タンパク質相互の性質をともに反映しているものと推測された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-03-31   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi