研究課題/領域番号 |
08770005
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
船越 毅 東京大学, 医学部, 助手 (30251226)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 軸索輸送 / チュブリン / 微小管 / フォトアクティベーション / 免疫電子顕微鏡法 |
研究概要 |
軸索が伸張する祭には、細胞骨格蛋白は細胞体でのみ合成されるため軸索内を輸送されねばならないが、その機構に関しては未だ不明な点が多い。 輸送されているチュブリン分子がポリマーなのかモノマーやオリゴマーなのかを調べるために、私は、紫外線により活性化される蛍光色素(caged fluorescein)で標識したチュブリンをマウス後根神経節初代培養細胞に微量注入し、紫外線を軸索の一部に照射して蛍光を発光させ微小管をマ-キングした。すでに明らかになっているように、蛍光顕微鏡で観察すると、このようにしてつけたマークは移動しなかった。このことは、軸索内の大部分の微小管は移動していないことを示唆しているが、輸送中のチュブリン分子を示すと思われる移動する蛍光のピークは観察されず、また、このような観察法の感度は必ずしも高くないため少数の動いている微小管が見逃されている可能性も否定できない。 そこで私は、個々の微小管の動きを解析するため、抗フルオレッセイン抗体並びにコロイド金標識二次抗体を用い、電子顕微鏡による観察を行った。その結果、ラベルの入った微小管は紫外線によりマークされた部分にしか存在しない、すなわち動いている微小管は存在しないことが判明した。 これに加え、輸送されているチュブリン分子自体を観察するため、細胞膜を固定前に可溶化することなく免疫電子顕微鏡法により観察する実験も行ったところ、紫外線照射部以外の部分、特に照射部の成長円錐側に多くのラベルが認められた。この結果、私が積極的に輸送されているチュブリン分子(オリゴマーあるいはダイマー)をも観察していることを示していると思われる。
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