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培養近位尿細管細胞の内向き整流性K^+チャネルの燐酸化・脱燐酸化による活性調節

研究課題

研究課題/領域番号 08770040
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生理学一般
研究機関大阪医科大学

研究代表者

森 禎章  大阪医科大学, 医学部, 助手 (70268192)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワードATP依存性K^+チャネル / 腎近位尿細管 / パッチクランプ法 / オポッサム腎培養細胞 / 可逆的蛋白燐酸化 / Aキナーゼ / Cキナーゼ
研究概要

オポッサム腎由来の培養近位尿細管細胞(OK)細胞膜には約90pSの内向き整流性K^+チャネルが存在する。Patch-clamp法のcell-attached patchでは、非刺激状態でこのチャネルの活発な開口が観察されるが、浴液にAキナーゼの特異的阻害剤であるKT5720(200nM)を添加するとチャネル活性が低下する。Inside-out patchでは、浴液にMg^<2+>が存在するとチャネル活性は徐々に低下し(rundown)、Mg^<2+>-ATPを添加することでチャネル活性が回復する。Mg^<2+>-ATP存在下のinside-out patchにおいてKT5720(200nM)の添加によりチャネル活性が低下すること、およびAキナーゼ(20nM)の添加によりチャネル活性が上昇することから、inside-out patchにおけるATPのチャネル活性化作用は細胞膜内側の膜結合性Aキナーゼによる蛋白燐酸化によるものと考えられた。
また、浴液10^<-6>MCa^<2+>存在下のcell-attached patchにおいて、イオノマイシンを添加し細胞内のCa^<2+>濃度を上昇させると、このチャネルの活性は著明に低下する。さらに浴液Mg^<2+>-ATP存在下のinside-out patchにおいて、Ca^<2+>濃度を10^<-6>Mまで上昇させてもチャネル活性は殆ど変化しないが、PMA(10μM)とCキナーゼ(1U/ml)の同時添加によりチャネル活性の低下が観察された。このことから、cell-attached patchにおける細胞内Ca^<2+>濃度上昇に伴うチャネル活性の低下は、Cキナーゼ活性上昇に伴う蛋白燐酸化によるものと考えられた。
以上より、OK細胞膜において観察されたATP依存性K^+チャネルは、Aキナーゼによる燐酸化部位とCキナーゼによる燐酸化部位を有し、これらの相互作用によりその活性が調節されている可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kubokawa M: "Modulation of inwardly rectifying ATP-regulated K^+ channels by phosphorylation process in opossum kidney cells." Jpn J Physiol. 47(in press). (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Kubokawa M: "Dual phosphorylation process mediate in wardly rectifying K^+ channels in opossum kidney proximal tubule cell." Mid Eur J Physiol. (in press) (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 窪田隆裕: "腎近位尿細管の水・イオン輸送に対するカテコラミンおよびアンギオテンシン-IIの役割" 大阪医大誌. 55・3. 1-12 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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