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褐色脂肪組織におけるグルカゴンリセプターおよび脱共役タンパク質の遺伝子発現の解析

研究課題

研究課題/領域番号 08770043
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
研究機関旭川医科大学

研究代表者

内海 計  旭川医科大学, 医学部, 助手 (90271759)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード褐色脂肪組織 / グルカゴンリセプター / 遺伝子発現 / 寒冷暴露 / ラット
研究概要

褐色脂肪組織(BAT)は熱産生器官であり,非ふるえ熱産生の主要発現部位である.グルカゴンは,BAT機能の調節因子として,交感神経終末より放出されるノルアドレナリンとともに,組織増殖および熱産生反応を制御すると考えられている.しかし,BATにおけるグルカゴンリセプターの存在は不明であり,グルカゴンの作用がそのリセプターを介する直接効果であることは証明されていない.よって,本研究では,ラットBATにおけるグルカゴンリセプターの存在の有無を,ノーザンハイブリダイゼーションにより検討した.さらに,飼育環境温度がその遺伝子発現に及ぼす影響を検討し,以下の成績を得た.
1.温暖対照群のBATは,グルカゴンリセプターのmRNAを強く発現していた.
2.5℃の寒冷環境下に1〜48時間暴露された群のBATにおいて,グルカゴンリセプターのmRNAは著しく減少し,寒冷暴露8時間以降でその遺伝子発現はほぼ消失した.
3.5℃の寒冷環境下で4週間飼育された寒冷馴化群のBATにおいて,グルカゴンリセプターの遺伝子発現はほとんど見られなかった.
本研究により,ラットBATにグルカゴンリセプターの存在が明らかにされた.温暖対照群のグルカゴンリセプターが強く発現していたことは,交感神経活動の非亢進時にグルカゴンがBAT機能と深く関わっている可能性を示唆する.一方,寒冷環境下では,その遺伝子発現が意外にも著しい減少を示した.この生理的意義は不明であるが,BATの機能亢進とグルカゴンリセプターのダウンレギュレーションの間に何らかの相互作用が存在するかもしれない.この点について,今後詳細に検討を進めていきたい.またBAT熱産生機構の本体である脱共役タンパク質の発現とグルカゴンの関わりについても解析していく予定である.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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