研究課題/領域番号 |
08770111
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態医化学
|
研究機関 | (財)大阪バイオサイエンス研究所 |
研究代表者 |
金岡 禧秀 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第2研究部, 研究員 (40271514)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | プロスタグランジンD2 / プロスタグランジンD合成酵素 / クローニング / グルタチオンSトランスフェラーゼ / 遺伝子構造 |
研究概要 |
造血細胞型PGD合成酵素は末梢組織におけるプロスタグランジン(PG)D_2の生合成を司っており、脾臓の組織球、胸線の樹状細胞、皮膚のランゲルハンス細胞などの抗原提示細胞及び肥満細胞に局在することが知られている。研究代表者は造血細胞型PGD合成酵素と炎症・アレルギーの関係を分子レベルで明らかにすることを目的としてラットの本酵素cDNAの単離を行った。さらに平成8年度において以下のことを明らかにした。 1)ラットPGD合成酵素cDNAをプローブとしてマウス染色体遺伝子ライブラリーをスクリーニングし、造血細胞型PGD合成酵素遺伝子を含むDNA断片を単離しDNA配列を決定した。その結果、マウス造血細胞型PGDの合成酵素遺伝子は6エクソン、5イントロンから構成されており、全長は約28kbに及ぶことがわかった。エクソン1の上流にはTATA box配列、GC box配列はみられず、マウス染色体全般に存在するL1 repeat配列のR-elementが存在し、転写制御に関与する可能性が示唆された。 2)1)と同様にヒト肝臓染色体遺伝子ライブラリー、ヒト造血細胞型PGD合成酵素遺伝子第2エクソンを含むDNA断片を単離し、このDNA配列よりヒト造血細胞型PGD合成酵素cDNAを5′-RACE法により、クローニングした。ヒト造血細胞型PGD合成酵素はラット、マウスの酵素と約83%の相同性(アミノ酸)を有していた。ヒト臓器のmRNA分布を調べると、胎盤に最も多く発現しており、次いで肺、骨髄、胎児肝であり脳にも発現が認められた。 3)本酵素のマウス染色体遺伝子より第2〜4エクソンをneo遺伝子で置換したターゲティングベクターを構築しES細胞への導入を開始した。
|