研究課題/領域番号 |
08770133
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
真崎 武 京都府立医科大学, 病院病理部, 助手 (00219320)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 病理診断 / 精度管理 / 細胞診 / 画像データベース / 電子画像 / デジタル画像 / ビデオカメラ / Macintosh |
研究概要 |
病理診断を直接支援する目的で、顕微鏡診断画像を業務中に記録/参照できるシステムの開発に成功した。 1診断業務中に顕微鏡画像を記録する技術を確立した。 (1)診断時に着目する視野中央のみをデジタル化し、顕微鏡の分解能に対して十分な画素密度を確保した。 (2)面積の小さいCCD素子を採用し、拡大光学系の追加なしに拡大率を上げ、画質低下を回避した。 (3)顕微鏡画像の大きい光量差に対応するため、ビデオ画像を多数コマ加算演算し、パソコン画像フォーマットのダイナミックレンジをフルにつかった高画質画像を得た。 (4)画像データ作成の複雑な手順を自動化することで、診断業務中にも実用可能とした。 2複数の画像を同時に比較参照する、理想的な診断スタイルを実現した。 病理診断の実際では、決め手になる所見で診断がつくことはまれで、多数の非特異的所見を総合判断する場合が多い。しかし、従来の顕微鏡のみでの診断作業では、2視野以上を同時に表示して比較検討することは不可能であった。このシステムでは、診断を進めながら画像を撮影し、最後に一覧表示することが可能となった。 3過去の画像を瞬時に検索・参照し、診断精度向上を実現した。 画像ファイル名に標本番号を使用し、フォルダ名に患者ID番号を用いると、パソコンのファイル管理システムのみで、検索/参照が数秒で可能であった。とりわけ、悪性腫瘍の再発が微妙な所見で疑われている症例では、きわめて有用であった。 パソコン、1CCDビデオカメラ・市販ソフトなど、比較的安価な機材で実現可能であることを示した。これは、病理医・細胞検査士、各自に1台ずつ配備して、相互に参照し、共同で精度管理などを進められる可能性を意味している。
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