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遺伝子工学による腫瘍特異的キラーT細胞の効率的誘導法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 08770152
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 実験病理学
研究機関岐阜大学

研究代表者

齊尾 征直  岐阜大学, 医学部, 助手 (40242721)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード腫瘍免疫 / B7 / キラーT細胞
研究概要

本研究では、B16メラノーマ(B16)にマウスB7.2cDNAを市販CMVプロモータプラスミドベクターを用いて形質導入し、B16/B7.2-97安定発現株(B16B7)を樹立した。B16野生株(B16wt)及びB16B7をB6マウス皮下に1×10^6個接種し、増殖速度を観察したが両者に有意差はなかった。続いてクラス1遺伝子の形質導入を試みたが、α鎖のみでは困難であったため、これと平行して新たな実験系も計画した。すなわち、B16はマウスIFN_γ刺激にてH-2K^b、2D^bのいずれも高度に発現することが判明したため、B16B7、B16wtを200U/mlのIFN_γで48時間刺激した後、B6皮下に接種し腫瘍増殖速度の相違を観察した。完全拒絶には至らなかったが、コントロール群に比し明らかにB16B7IFN_γ処理群で腫瘍増殖速度の低下がみられ、腫瘍内浸潤リンパ球(TIL)の増加と腫瘍細胞の広範な壊死が認められた。また、B16wtIFN_γ処理群にも腫瘍増殖速度の低下傾向がみられた。注目すべきは、B16B7IFN_γ処理群で、自作IL-2プローブ(421bp、ジゴキシゲニン標識)を用いたin-situハイブリダイゼーションにて、TILに強い染色性がみられたことである。これは、クラス1抗原のみの発現ではアネルギーに陥っていたT細胞が、B7.2形質導入腫瘍株により効率的に抗原呈示され、活性化されたことを示唆する。これは、腫瘍細胞を抗原呈示細胞類似の状態にするという、本研究初期の目標を達したものである。以上の結果をまとめ、論文投稿準備中である。なお、クラス1遺伝子の形質導入については、β2Mとの共発現や他の発現ベクターの利用により導入株の樹立が見込まれる。また、EL-4リンパ腫へのB7.2遺伝子の形質導入についても単独では成功しなかったが、SV-401argeT抗原の共導入が必要であることが判明し、共導入をはじめた。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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