研究課題/領域番号 |
08770186
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
橋本 安弘 岐阜大学, 医学部, 助手 (70218428)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | Salmonella typhi / Salmonella typhimurium |
研究概要 |
チフス菌は通性細胞内寄生菌でマクロファージ内で増殖できると考えられている。細胞内で発現する菌側の遺伝子産物を同定するためにオプソナイズしたチフス菌を培養細胞(THP-1)に感染させ24時間培養した。シクロヘキシミドTHP-1細胞の蛋白質合成を完全に停止させた後[^<35>S]メチオニンで細菌蛋白のみを標識しSDS-PAGEによって分離し、フルオログラフィーで標識蛋白を検出した。THP-1細胞に取り込まれたチフス菌では分子量72、70、62、48、40、34、29、16、15kDa蛋白の発現増加が観察された。これらのうち72と62kDa蛋白はイムノブロティングならびにその分子量からGroEとDnaKであると考えられた。またネズミチフス菌との比較から70と40kDaの蛋白はチフス菌においてのみ観察されたが、THP-1細胞内で両者が示す蛋白プロファイルは極めて類似しており感染24時間後には両病原体はTHP-1細胞内の共通したストレス環境下に存在すると思われた。またTHP-1細胞内から菌を回収し外膜蛋白を解析した結果、食細胞内ではOmpAやOmpCの主要外膜蛋白の産生は抑制され代わって45kDa蛋白の産生が顕著であった。継続してこの外膜蛋白遺伝子のクローニングを試みている。また食細胞内で主に利用されるシグマ因子を同定するためチフス菌を感染させたTHP-1細胞からRNAを抽出しRT-PCRを行った結果、シグマ38、54、70は検出できたがシグマ32はできなかった。現在定量的な解析を試みている。
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