研究課題/領域番号 |
08770202
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
|
研究機関 | 国立予防衛生研究所 |
研究代表者 |
中山 周一 国立予防衛生研究所, 細菌部, 研究員 (80280767)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 赤痢 / 細胞侵入 / virF / 2コンポーネント regulatory system / CpxR-CpxA / DNA結合能 / リン酸化 |
研究概要 |
赤痢菌の宿主細胞への侵入能を直接担うipaBCD等の遺伝子群は本菌の保持する大プラスミドにコードされ、その発現には同プラスミド上の2つの正の制御遺伝子virF,invEが必要である。われわれはこのうち、1st regulatorであるvirFの発現がpHによる制御をうけること、その制御には染色体にコードされるtwo-componet regulatory systemの1つであるcpxR-cpxA遺伝子が関与すること、とくにcpxRはvirF発現に必須なファクターであることを遺伝学的データによって示してきた。 われわれはCpxRのMalE fusion vectorを用いた大量発現、精製系を確立し、生化学的解析の一環としてvirF上流域への結合能をGel shift assayで検討してみた。virF転写開始点より102bp上流までを含む213bpのプローブでバンドシフトが認められたが、下流端が同一で、転写開始点37bp上流までのプローブ(プロモーター配列を含む)ではシフトが観察できなかった。また、このシフトは精製CpxR標品をAcetylphosphateとプレインキュベーションした場合に増強された。これらの結果は、CpxRがvirFプロモーター上流に直接結合して転写の活性化をおこなうことを示唆するとともに、多くのresponse regulatorと同様にリン酸化したCpxRが認識配列へ結合する活性化型であると理解できる。現在、CpxR結合部位のminimizationのためさらにプローブの種類を増やしてGel shift assayをおこなっている。また、CpxRの結合による転写の活性化を試験管内転写系を用いて確認したい。
|