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レジオネラのSODが病原因子として機能するには分泌されることが必要か。

研究課題

研究課題/領域番号 08770203
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 細菌学(含真菌学)
研究機関国立予防衛生研究所

研究代表者

前川 純子  国立予防衛生研究所, 細菌部, 研究員 (20238843)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードレジオネラ / スーパーオキサイドディスムターゼ / SOD / Cu,Zn-SOD / シグナルペプチド
研究概要

細胞内寄生細菌であるレジオネラは、宿主のマクロファージの中で増殖するという特徴がある。マクロファージの殺菌因子である活性酸素の1つ、スーパーオキサイドを消去するスーパーオキサイドディスムターゼ(SOD)は、レジオネラのような細胞内寄生細菌の生存に重要な役割を果たしていると考えられる。Legionella pneumophilaの有するCu,Zn-SODはシグナル配列をもっていることから、菌体外に分泌され、宿主が産生する活性酸素の消去に働いていると考えられる。そこでCu,Zn-SODがその機能を果たすためには、分泌されることが重要であるか調べるために,シグナルペプチドをコードする領域を完全に欠損させた変異Cu,Zn-SOD遺伝子を作製したところ、そのSOD活性は野生型の10分の1以下となってしまった。したがってCu,Zn-SODのシグナルペプチドは分泌に関与する以前に、発現あるいは安定性に必要であることが分かった。
また、Legionella pneumophilaのCu,Zn-SOD遺伝子破壊株を作製した。Cu,Zn-SOD遺伝子破壊株は培地中での生育は野生型と変わらないが、マクロファージ内での増殖能を失っていた。しかし、染色体外にCu,Zn-SOD遺伝子をもたせて相補実験を行ったところ、Cu,Zn-SOD活性は回復したが、マクロファージ内での増殖能は回復しなかった。したがってCu,Zn-SOD遺伝子破壊株はその作出の過程で別の変異が生じたためマクロファージ内で増殖できなくなったと考えられる。同様に作製した別の5株のCu,Zn-SOD遺伝子破壊株のマクロファージ内での増殖能を調べたところ、2株は野生型と同じだが、3株はマクロファージ内での増殖能が低下していた。したがってCu,Zn-SOD遺伝子破壊株の作出の過程で高頻度で何らかの変異が生じる機構が働いたと考えられる。今後はその変異の同定、およびその変異が生じる機構の解明を行いたい。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] J.Amemura-Maekawa,F.Kura and H.Watanabe: "Cloning and nuclectide sequences of iron and copper-zinc superoxide dismutase genes of Legionella pneumophila and their distribution among Legionella species" Japanese Journal of Medical Science and Biology. 49. 167-186 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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