研究課題/領域番号 |
08770233
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
原田 明久 金沢大学, 医学部, 助手 (00228636)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | サイトカイン / IL-8 / トランスジェニック / D-galactosamine / 肝逸脱酵素 / 遅延型過敏症 |
研究概要 |
好中球走化活性化因子でinterleukin-8(IL-8)は、特異抗体を用いたin vivoでの実験より急性炎症の成立に重要な役割を担っていることが明らかとなっている。本研究においてはIL-8を恒常的に生体内で発現したIL-8トランスジェニックマウス(IL-8Tg)の解析を中心にその結果を報告する。 IL-8Tgの表現型は昨年の報告書にて概説したようにコントロールマウスと大きな差は認められなかったが、D-galactosamine+LPS(50ng/ml)の腹腔内投与によりIL-8Tgは約5時間で80%死亡したがコントロールマウスにおいては死亡率が15%であり、IL-8トランスジェニックマウスが有意の差をもって致死にいたることがわかった。またこのとき血中TNF濃度はIL-8Tgにおいてコントロールマウスに比較して有意の差をもって増加していた。さらに肝逸脱酵素(GPT)も同様にIL-8Tgにおいて有意の差をもって増加していた。また病理組織学的には、投与5時間目の肝臓において、IL-8Tgでは広範囲の肝細胞のapoptosisが認められた。一方コントロールマウスにおいては認められなかった。このことはTUNEL法にても確認した。 またIL-8Tgは5%塩化ピクリル塗布して感作し、5日後に1%塩化ピクリルをマウス耳介に塗布してchallengeする遅延型過敏症において、challenge後の24時間目の耳介部の肥厚がコントロールマウスより有意の差をもって減少していた。 IL-8はin vitroの解析より、IgE、IgGlの産生抑制が報告されているが、IL-8Tgのin vitroでのIgGlの産生はコントロールと変わりはなかった。
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