研究課題/領域番号 |
08770238
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大石 一人 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (60273702)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | GPIアンカー / mGAA1 / FISH / 相同組換え / Thy-1 / トランスアミダーゼ |
研究概要 |
GPIアンカーをタンパク質に転移するステップに関与していると考えられる酵母遺伝子GAA1(yGAA1)のマウスホモログ(mGAA1)をクローニングし、この遺伝子の機能をマウス細胞で相同組換えで破壊することにより明らかにした。 1、mGAA1 cDNAをマウス脳cDNAライブラリーからPCRによりクローニングした。mGAA1は、1996bpよりなり、621アミノ酸からなるタンパクをコードしていた。このタンパクは、yGAA1にコードされているタンパクと22%の相同性を持つが、疎水性プロフィールは非常に似ていた。 2、さらにマウス肝臓ゲノムライブラリーよりmGAA1遺伝子をプラークハイブリダイゼーションにより単離した。mGAA1は約4kbpにわたり12のエクソンより構成されていた。このゲノムDNAをプローブとしてFISHによりmGAA1の遺伝子座を15Eと決定した。 3、mGAA1をマウス胎児性癌F9細胞において相同組換えにより破壊した。破壊によりThy-1などのGPIアンカー型タンパクが細胞膜上より消失した。この細胞にmGAA1 cDNAやmGAA1ゲノム断片を遺伝子導入するとGPIアンカーの発現が回復したことにより、mGAA1はGPIアンカーの合成に必須であることが明らかになった。 4、mGAA1破壊細胞の糖脂質を薄層クロマトグラフィーで解析した結果、完成型GPIアンカーは合成されていた。すなわち、mGAA1はあらかじめ合成されたGPIアンカーをタンパク質に転移するステップに関与しているトランスアミダーゼ(またはその一部)であることが示唆された。
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