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細胞死に係わる遺伝子CPP32のノックアウトマウスの作製と解析

研究課題

研究課題/領域番号 08770244
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 免疫学
研究機関(財)東京都臨床医学総合研究所

研究代表者

杭田 慶介  財団法人 東京都臨床医学総合研究所, 免疫研究部門, 研究員 (70225126)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードアポトーシスCPP32 / Caspase神経細胞死 / プロテアーゼ
研究概要

インターロイキン-1βを活性型に変換する酵素インターロイキン-1βコンバーティングエンザイム(ICE)は、線虫Caenorhabditis Elegansのアポトーシス遺伝子ced-3とホモロジーがある。さらに、ICEとホモロジーをもつ蛋白分解酵素遺伝子群の存在が明らかとなり、Caspaseファミリーと呼ばれている。このCaspaseファミリーのなかで、アポトーシスに於いて中心的役割をしていると考えられているのが、CPP32(Caspase-3)である。CPP32のアポトーシスにおける機能を解析するために、定法に従いノックアウトマウスを作製した。CPP32ノックアウトマウスは、胎生18日まではメンデルの法則に従う比率で存在したが、そのうち約3分の1しか生まれてこなかった。生まれたCPP32ノックアウトマウスのすべてが生後3週以内に死亡した。ノックアウトマウスにおける異常は中枢神経系に限局して認められた。生後直後の正常マウスの大脳表面は平滑であるが、ノックアウトマウスでは表層が入り込み脳回様の構造を取っていた。また、異所性の細胞集塊が大脳皮質、海馬および綿条体に認められた。さらに、小脳、網膜においても過剰な細胞が存在した。ノックアウトマウスにおける神経細胞の異常は胎生12日ころより明らかであった。神経上皮が肥厚し、脳室の狭小化が認められた。生まれてきたCPP32ノックアウトマウスにおいては水頭症がかなりの頻度で合併するが、この脳室の変形が原因と考えられた。そしてアポトーシスの特徴であるpyknosisを有する細胞群が正常マウスに比べてノックアウトマウスでは減少していた。一方、胸腺細胞は正常に成熟し、種々の刺激に対してもアポトーシスが誘導された。これらの結果より、CPP32分子はその広範な発現にも拘わらず、神経細胞のアポトーシスにおいて中心的な役割を果たしていることが明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Keisuke Kuida: "Decreased apoptosis in the brain and premature lethality in CPP32-deficient mice" Nature. 384. 368-372 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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