研究課題/領域番号 |
08770344
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
中野 英樹 東邦大学, 医学部, 助手 (30266928)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | plt / ホ-ミング / T細胞 / リンパ節 / 血管内皮細胞 / マッピング / マイクロサテライト / 第4染色体 |
研究概要 |
骨髄キメラマウスを用いた実験からpltマウスにおける異常は、リンパ球ではなくリンパ節間質に生じたものであることが明らかになった。また、リンパ節細静脈血管内皮細胞上のホ-ミング機能分子PNAdの発現及び機能は正常であった。さらに本研究ではplt遺伝子を同定するための1つの手段として、マイクロサテライトと呼ばれるゲノムDNA上に存在する単純塩基配列反復構造の多型性を用いた染色体マッピングを行った。DDD/1(Mus musculus.domesticus)の交配相手としては、遺伝的差異の大きい亜種MSM/Ms(Mus musculus.molossinus)を用いた。表現型の判定は末梢リンパ節のflow cytometry及び脾臓の免疫組織化学によって行った。F1は50匹すべてが野生型(正常)、戻し交配(BC)では300匹中野生型対変異型が156対144、さらにF2では100匹中72対28であった。また、表現型に雌雄差は見られなかった。これらの結果から、plt遺伝子が常染色体上の単一劣性遺伝子であることが確認された。各染色体上のマイクロサテライト遺伝子座をPCR反応で増幅し、plt遺伝子との組み換え率を検討したところ、plt遺伝子は第4染色体上に存在することが明らかになった。さらに、190匹のBCマウスを用いて、第4染色体上のマイクロサテライト遺伝子座との組み換え率を検討した結果、plt遺伝子は第4染色体のセントロメアから約24.7cMの位置にマップされ、マイクロサテライトD4Mit237と分離できない極めて近傍に位置することが判明した。この遺伝子座付近にはT細胞の特異的ホ-ミングに関与する可能性のある遺伝子はマップされていなかった。以上の結果から、plt遺伝子はリンパ節間質あるいは血管内皮細胞に発現する未知の遺伝子である可能性が強く示唆された。
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