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肝細胞と膵細胞増殖に対する視床下部性調節機構

研究課題

研究課題/領域番号 08770371
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 消化器内科学
研究機関横浜市立大学

研究代表者

沼田 和司  横浜市立大学, 医学部, 助手 (50237799)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード視床下部 / 肝再生 / 膵再生 / インスリン
研究概要

目的:私たちは視床下部腹内側核を破壊すると組織障害を伴わずに腹部臓器の細胞増殖が起こること、さらに視床下部腹内側核破壊ラットでは部分肝切除後の肝再生が促進されることを報告した。視床下部は腹内側核と外側野とで相反する機能を分担しているために、視床下部外側野と肝再生の関係を検討するのを主目的とした。また、視床下部腹内側核破壊時の膵増殖細胞の質的同定を目的とした。
方法:1)70%部分肝切除ラットを用いて、肝切除前にあらかじめ視床下部外側野を破壊した群と偽破壊群に分け、経時的に肝DNA合成能、DNA量を測定した。さらに、外側野破壊の肝再生に及ぼす機構の解明のために各種迷走神経切除術(迷走神経幹切断、肝臓枝切断、膵臓枝切断)を用いて、機序の解明を行った。
2)視床下部腹内側核破壊が膵細胞増殖に及ぼす効果を検討すると共に増殖細胞の質的診断のためにPCNAを用いたlabelling indexと膵ホルモン(インスリン、グルカゴン、ソマトスタチン)抗体の二重免疫染色を行って、S期細胞の質的な同定を行った。
成績:1)視床下部外側野破壊後に部分肝切除を行うと偽破壊群に比較して肝DNA合成の亢進とDNA量の増加を認めた。この効果は肝迷走神経切断術と肝交感神経切断術の両者を加えると完全に抑制された。
2)視床下部腹内側核を破壊すると膵細胞のDNA合成は亢進した。PCNAを用いたlabelling indexでは膵外分泌細胞と内分泌細胞の両者が増殖すること、インスリン、グルカゴン、ソマトスタチン抗体との二重免疫染色ではインスリン産生細胞(B細胞)のみが増殖していた。
結論:視床下部腹内側核だけでなく、視床下部外側野にも肝再生を調節する機構が存在することが判明した。さらに、視床下部腹内側核破壊により生ずる高インスリン血症は膵B細胞の増殖が主因であることが判明した。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kiba T, Tanaka K, Numata K, et al.: "Ventromedial hypothalamic lesion-induced vagal hyperactivity stimulates rat pancreatic cell proliferation" Gastroenterology. 110. 885-893 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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