研究課題/領域番号 |
08770384
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
|
研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
広川 雅彦 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20255459)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 小腸上皮細胞 / 圧力負荷 / 細胞増殖 / DNA合成能 / IL-2 / 脈管作動物質 / NOx / エンドセリン |
研究概要 |
1)圧力負荷に対する腸管上皮細胞増殖の検討 ラット小腸上皮細胞(IEC-18)を5%CO_2の環境で完全に密閉した特殊フラスコに培養した。フラスコ内に不活性化ガスであるヘリウムを外因性に加え、培養細胞に種々の圧力をかけ、細胞数、bromodeoxyuridineの取り込みによるDNA合成変化を観察した。圧力負荷に対して、80mmHgまでは細胞数、DNA合成能とも増加し、それ以上では減少した。 2)圧力負荷による細胞増殖に対するIL-2の影響 IL-2(10U/ml)の刺激により細胞増殖は亢進した。また、圧力負荷は、IL-2刺激に相加的に細胞増殖の増加を認めた。 3)圧力負荷による細胞増殖に対するPLC,PKC活性化、カルモジュリンの関与の検討 プロテインキナーゼC(PKC)阻害薬H-7、カルモジュリン阻害剤W-7、ホスホリパーゼC(PLC)の阻害薬(NCDC)を添加して培養し、細胞数、DNA合成能への影響を観察した。 圧力負荷による細胞増殖およびDNA合成能の増加は80mmHgにおいて、H-7および、NCDCにより有意に抑制されたが、W-7によっては抑制されなかった。 4)圧力負荷の際に産生される脈管作動性物質の測定 圧力負荷後の培養上清中のNOx濃度をGriess法にて、エンドセリン-1濃度、CINC-1濃度を、サンドウイッチ酵素免疫測定法にて測定した。さらに圧力負荷に加えIL-2を添加し同様の検討を行った。圧力負荷に対して、培養上清中のNOx濃度は抑制され、その抑制効果は圧力依存性であった。エンドセリン濃度、CINC-1濃度は、圧力負荷により増加傾向を示した。さらにIL-2に加えて圧力負荷を行ったところ脈管作動物質産生に対する効果は相加的であった。
|