研究課題/領域番号 |
08770426
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
稲瀬 直彦 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (60262185)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 気動上皮 / AQP3 / 水チャンネル / プロモーター |
研究概要 |
ヒト胎盤由来の遺伝子ライブラリーよりスクリーニングを行い転写シス領域をふくむ遺伝子クローンを単離した.プローブとしては既に翻訳開始点より上流に300bpの遺伝子断片を用い、転写開始点より約2.8kbの遺伝子断片を単離した.この遺伝子断片をシークエンス用ベクターにサブクローニングした後、exonucleaselllを用いてdeletion colonyを作製し塩基配列を決定し応答配列の有無について検討したが、GRE(gicocortcoid response element)は存在を確認できなかった.転写シス領域を含む遺伝子断片を翻訳開始点より上流のsiteを固定した上で種々の長さに断片した後、シルフェラーゼアッセイ用レポーターベクターにサブクローニングし、細胞株をsab-confluentな状態まで培養した後、エレクトロポレーション法により用意したプラスミドをトランスフェクトし、転写活性をルシフェラーゼ活性を指標にして測定した.転写活性は-0.5kbで最大の活性値(pGL2-Controlの20%程度)をしめした後-2.8kbまでプラトーとなりまたAQP3水チャンネルを発現する細胞株(A549 cells)とこれを発現しない細胞株(NIH3T3 cells)において差異を認めず、この2.8kbの領域は非特異的なプロモーターを含むと考えられた.A549 cells(ヒト気動上皮細胞株)にこのAQP3水チャンネルのプロモーターをトランスフェクトした後、後半の24時間dexamethasone(100nM)で刺激しルシフェラーゼ活性について検討したところ、転写シス領域にGREを含まないにもかかわらず、ルシフェラーゼ活性はdexamethasoneにより約1.5倍に上昇することが示された.このことは、GRE以外の機序によるステロイドホルモンのAQP3水チャンネルの誘導の存在を示唆しており興味深い知見と考えられる.
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