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動脈硬化進展におけるチロシンキナーゼの役割

研究課題

研究課題/領域番号 08770492
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 循環器内科学
研究機関福井医科大学

研究代表者

清水 寛正  福井医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (80242600)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード血管平滑筋細胞 / チロシンキナーゼ / 遊走能 / マトリックス メタロプロテイナーゼ / 動脈硬化
研究概要

1)ラット大動脈由来培養血管平滑筋細胞(SMC)に、PDGF(1-10ng/ml)を添加すると、SMCの増殖は濃度依存性に亢進した(^3H-thymidine uptake)。またSMCの遊走能も濃度依存性に増加した(collagen type IVによるcoating下でのBoyden chamber法)。また培養上清へのMMP産生能も濃度依存性に増加した(gelatin zymography)。またPDGFの添加は、SMCの42、44、160kD蛋白の蛋白チロシンリン酸化反応(PTP)を引き起こした(抗リン酸化チロシン単クローン抗体によるウエスタンブロット分析)。
2)phosphotyrosine phosphatase inhibitorであるvanadate(1-10μM)の添加によってもSMCの増殖能、遊走能、MMP産生量は濃度依存性に増加した。さらにPDGFとvanadateの同時添加は、おのおの単独投与に比較し、相乗的に細胞増殖、遊走、MMP産生を増加させた。またvanadateはPDGFによるSMCのPTPを促進した。
3)これらの単独及び同時添加による細胞増殖作用、遊走能、MMP産生、PTPはいずれも、tyrosine kinase inhibitorであるgenistein添加により濃度依存的に抑制された。
4)またMMP阻害剤であるtissue inhibitor of metalloproteinase(1,10-phenanthroline)はSMCのMMP産生を低下させるだけでなく、SMC増殖を抑制し、遊走能も抑制した。
これらの結果から、チロシンリン酸化反応は、動脈硬化の進展に大きく関わっている平滑筋細胞の増殖亢進、遊走能亢進に密接に関与しており、またこの平滑筋細胞の増殖亢進、遊走能亢進の機序には、チロシンキナーゼによるMMP産生の促進が大きく関与していることが示された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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