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心筋細胞内calpain活性の計測

研究課題

研究課題/領域番号 08770497
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 循環器内科学
研究機関大阪大学

研究代表者

松村 泰志  大阪大学, 医学部・附属病院, 助手 (90252642)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードCa Overload / 単離心筋細胞 / calpain / fura red / 7-amino-4-chloromethylcoumarin / 顕微測光法
研究概要

心筋の虚血・再潅流障害には、細胞内Caオーバーロードが重要な役割を担うことが知られているが、そのメカニズムは明らかにされていない。我々は、再潅流時に、Ca依存性に心筋内の構造蛋白が変化し、この変化はプロテアーゼ阻害剤で抑制されることから、再潅流障害にCa依存性プロテアーゼ(calpain)が関与する可能性を示してきた。しかし、心筋細胞内Caオーバーロード時に、calpain活性が亢進するかは確認されていない。そこで本年度は、細胞内Ca濃度とcalpain活性を同時に計測する系を確立し、心筋細胞内でのcalpain活性動態を調べた。
成熟モルモットの心臓から、心筋細胞を単離し、細胞内Ca濃度をfura redにより、calpain活性を7-amino-4-chloromethylcoumarin,t-BOC-L-methinine amide (Boc-Leu-Met-CMAC)(calpainで分解され7-amino-4-methylcoumarinとなると蛍光を発する)により計測した。この2種類の蛍光物質を細胞内に取り込ませ、360nm、420nmの2波長で励起し、fura redと7-amino-4-methylcoumarinの蛍光を分離し、顕微測光法にて測定した。細胞内Ca濃度は、細胞外のNaClをcholine Clで置換した液で潅流することにより上昇させた。
Na freeで潅流してしばらくして細胞内Ca濃度が上昇し始め、123±43(mean±SEM)秒遅れてcalpain基質の蛍光が増加することが確認された。この時点で細胞形状はやや短縮しているが、完全なsquareとなるのは、calpainの活性化が起こった後であり、蛍光色素の流出(細胞膜の変化を示す)は、細胞内Ca濃度上昇開始498±170秒後に起こり始めた。
以上から、心筋細胞内では、わずかな細胞内Ca濃度の上昇に伴ってcalpain活性が亢進すること、細胞形状の変化は、calpainの活性化後に起こることが確認された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yasushi Matsumura: "Inhomogenous disappearance of myofilament-related cytoskeletal proteins in stunned myocardium of guinea pig" Circulation Research. 79. 447-454 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 佐伯英次郎: "Ca過負荷によるcalpain活性化と細胞形状の変化" Japanese Circulation Jurnal. 61. 544- (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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