研究課題/領域番号 |
08770499
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
松原 広己 岡山大学, 医学部, 助手 (70252955)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 左心室 / 乳頭筋 / 弛緩 / 時定数 / 指数関数モデル / ロジスティックモデル |
研究概要 |
我々が、以前にイヌ左心室において考案した、弛緩のモデルであるロジスティックモデルと同モデルから得られる弛緩機能の指標であるT_Lの妥当性を、交叉潅流イヌ摘出差室標本以外の標本において検討した。今回の検討には、血液潅流イヌ右室乳頭筋標本と、麻酔開胸犬を用いた。 血液潅流イヌ右室乳頭筋における等尺性収縮下の筋弛緩は、左心室同様ロジスティックモデルで特徴づけられることが明らかとなった。このことより、我々のモデルの妥当性は、心室のレベルだけでなく、心筋のレベルにおいても確認された。 一方、麻酔開胸犬の生体内左室においては、弛緩課程はロジスティックモデルと若干異なった。すなわち等容性弛緩期の開始直後は、モデルから予想されるより急速に弛緩が進行していた。しかしながら、従来用いられてきた指数関数モデルと比較すると、ロジスティックモデルの方がより正確に弛緩課程をフィットすることが可能であった。 一般に、生体内心は摘出標本より収縮性が高く、より大きな駆出を行っており、この差が生体内心においてロジスティックモデルの正確さが劣ることの一因と考えられた。臨床例などの生体内心に、ロジスィックモデルの応用を考えるためには、更なる検討が必要と考えられた。
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