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虚血心筋におけるトロンボスポンジンの発現とその意義

研究課題

研究課題/領域番号 08770530
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 循環器内科学
研究機関久留米大学

研究代表者

山本 喜一郎  久留米大学, 医学部, 助手 (00210526)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードトロンボスポンジン / 心筋虚血 / 炎症反応
研究概要

TSPは血小板より放出される主要な接着因子、多機能糖タンパクの一つで、内皮細胞、平滑筋細胞、マクロファージなどで発現される。活性化した血小板から放出されてフィブリノーゲンと協調し、二次血栓形成を促進、血管壁細胞においてオートクリン、パラクリン的に作用し増殖因子として動脈硬化の進展に重要な役目を果たすとされ、ラットの頚動脈バルンインジャリー後の増殖した内膜平滑筋や冠動脈のDCAサンプルでも発現が認められる。創傷治癒、炎症、血管新生でも重要な役割を果たし、最近ではアポトーシスにも関与するという報告もある。我々は、動脈硬化病変におけるTSPとリポ蛋白との相互作用を研究してきた。1)心筋梗塞時に血中TSP濃度が高値になること、2)胎生期の心臓の発生段階で発現されたこと、3)成熟に伴い発現は減弱し、成熟心筋では殆ど発現されていないこと、4)内皮細胞で発現され血栓形成に関与すること、5)骨格筋の障害時に著明に発現されること等が明かとなっている。我々は、ヒト血小板より精製したTSPに対し作成した抗TSPポリクローナル抗体を用いてa)成熟ラット心筋においても軽度であるがTSPが有意に発現され、b)心筋梗塞作成モデルにおいてその発現が梗塞巣周囲を中心に著明に亢進しているとの所見を得た。成熟心筋では発現していないと考えられてきたTSPの正常心臓における発現をラット、及びヒトの心筋梗塞後の病理解剖組織標本において免疫組織化学的に証明した。ラット心筋梗塞作成モデルにおいて虚血領域の心筋におけるTSPの発現を炎症主体の超急性期から線維化の生じるまでの約30日間、経時的に検討し、約1週間をピークに発現し4週間心筋にて持続発現した。現在心筋組織でのmRNAレベルの発現をノーザンブロッティング法にて検討し、蛋白レベルでの発現と比較している。TSPが心筋梗塞などの病的心臓で発現が亢進し、重要な役割を演じている可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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