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Bリンパ球分化異常症におけるBリンパ球分化に関する遺伝子学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 08770553
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 小児科学
研究機関岐阜大学

研究代表者

伊上 良輔  岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (60273132)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードB細胞分化 / Pax5 / VpreB / λ5 / 免疫グロブリン
研究概要

B細胞成熟段階で特異的に発現するPax5,VpreB,λ5などの遺伝子の発現パターンに関して,ヒトにおいては十分に解明されていない.これを明らかにすることでcommon variable immunodeficlency(以下CVID)をはじめとするBリンパ球分化異常症の病因病態解明に役立てることが可能となり,更に一部の白血病の病態解明にも役立てることができると考えられる.このため,1)B細胞分化異常症における免疫学的検討,2)免疫グロブリンH鎖遺伝子の解析,3)Bリンパ球特異的遺伝子発現系の確立,4)Bリンパ球特異的遺伝子に関する検討を行った.7例のCVID患者を対象とした.全例で免疫グロブリン産生不全が認められ,リンパ球表面マーカー分析では,1例を除いてCD19陽性細胞が著明に減少していた.免疫グロブリンH鎖遺伝子にはそれぞれ大きな欠失や変異は認められなかった.B細胞分化の初期段階で発現し,surrogate light chainを形成するVpreB,λ5に関して,解析し得た範囲ではgermiine DNAにおける欠失や変異は認められなかったが,骨髄細胞を採取できた2例では,骨髄細胞におけるれVpreBの発現低下が認められた.VpreB,λ5よりも初期の段階でB細胞に発現するPax5について検討を行ったところ,B細胞系細胞株に発現が認められたが,T及び赤芽球系には発現が認められなかった.成人では脾臓に,胎児では肝臓及び脾臓に強い発現が認められたが,脳における発現は僅かであった.末梢血単核球ではコントロールでPax5の発現が認められたのに対して,患者ではCD19の保たれている1例以外にPax5の発現は認められなかった.これらの患者における免疫グロブリン産生不全の原因として,Pax5の発現もしくはそれ以前の段階での異常が示された.今後,E2Aなど他のマーカーについて更に検索を進めていく予定である.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Hideo Kaneko: "Microsatellite instability in B-cell lymphoma originating from Bloom syndrome" Int.J.Cancer (Pred.Oncol.). 69. 480-483 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Hideo Kaneko: "Ataxia telangiectasia syndrome with B cell lymphoma" CLINICAL GENETICS. 49. 331-332 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] H.KANEKO: "Two Japanese siblings with Bloom syndrome gene mutation and B cell lymphoma" Luekemia and Lymphoma. (in press). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Toshiyuki Fukao: "A novel exonic mutation (5319 G to A) resulting in two aberrantly spliced transcripts of the ATM gene in a Japanese patient with ataxia-telangiectasia" HUMAN MUTATION. (in press). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] N.KONDO: "Reduced expression of the interferon-gamma messenger RNA in IgG2 deficiency." Scandinavian Journal of Immunology. (in press). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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