研究課題/領域番号 |
08770595
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
|
研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
須賀 定雄 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (70257616)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 易熱性エンテロトキシン / VZV / 感染実験モデル / マウス / 感染症理 |
研究概要 |
病原性大腸菌由来の易熱性エンテロトキシン(LT;mutant 135)をアジュバントとし、BALB/cマウスにVZV河口株(1x10PFU^5/ml)を経鼻接種し、以下の成績を得た。 1)第1実験として4週齢20例、16週齢20例を麻酔後、半数にLT+VZV、残り半数にLT+Aqを経鼻接種。うちLT+VZV接種16週齢1例は即死。2)感染2日後、LT+VZV接種4週齢5例、16週齢5例、LT+Aq接種4週齢5例、16週齢5例を眼球摘出後瀉血し屠殺、血液、肝、肺を採取。肉眼的に肝、肺に異常所見を認めず。3)感染7日後、残りのLT+VZV接種4週齢5例、16週齢4例、LT+Aq接種4週齢5例、16週齢5例を同様に屠殺、血液、肝、肺を採取。同様に肝、肺に肉眼的異常所見を認めず。LT+VZV接種4週齢1例より採取した肝、肺をMRC-5(32代)を用い培養したがVZVは分離されず。4)感染7日後、LT+VZV接種4週齢5例、LT+Aq接種4週齢5例より採取した末梢血単核球、肝、肺を用いPCR法によりVZVDNA検出を試みたが全例陰性。5)屠殺後採取した血漿中にVZV中和抗体はLT+VZV接種16週齢1例に検出。6)LT+Aq接種16週齢、4週齢は感染経過と共に体重増加を認めた。LT+VZV接種16週齢、4週齢は共に感染2日後に増加、7日後には接種前より減少、LT+Aq接種例と差を認めた。7)第2実験としてVZV単独を4週齢6例、LT単独を6例、LT+VZVを6例に接種、感染3日後に屠殺、肝、脾を採取。うちPCR法によりLT+VZV接種1例の脾よりVZVDNAが検出。8)VZV単独例、LT単独例は感染経過と共に体重増加を認めた。他方、LT+VZV例は感染3日後著明に減少、他2者より有意。以上よりLT+VZV例は感染3〜7日後著明に体重減少し、一部の脾組織中にVZVDNAが検出された。これはVZV感染実験モデルがマウスにおいても作製可能であることを示唆する重要な知見と考えられる。
|