研究課題/領域番号 |
08770599
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
曽田 浩子 久留米大学, 医学部, 助手 (30279179)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 腎尿細管性アシドーシス / メチルマロン酸血症 / carbonic anhydraseII欠損症 |
研究概要 |
腎尿細管性アシドーシスは酸素欠損を含む多くの原因が知られているが、最近メチルマロン酸血症で尿細管性アシドーシスや腎不全をの合併の見られることが知られている。われわれは腎障害をともなったビタミンB_<12>不応性メチルマロン酸血症患児で安定同位体でラベルしたメチルマロン酸を用いて安定同位体希釈法により血中メチルマロン酸を8ポイントにつき微量定量し、血中メチルマロン酸濃度が血中クレアチニンと相関することを証明した。つぎにハイブリッド型(ただし年長になれば1型になる)の腎尿細管性アシドーシスの原因となるcarbonic anhydraseII欠損症について遺伝子解析の研究を施行した。われわれのグループは今までに本症での本邦第1例を報告し、さらにその第1例が、いままでに報告されていない新しい変異nonsense mutation(TAT→TAG)at Tyr40 in exon 2(Y40X)であることを発見したが、引き続き同疾患の他の患者の遺伝子解析を行い、ベルギーや米国人の本症で認められたのと同じ遺伝子変異であるexon 3(His 107-Tyr)を有するが、ヨーロッパ起源の本症患者では見られない中枢神経障害を伴う、日本人独立2家系を報告した。carbonic anhydraseII欠損症は今までまれな疾患と考えられてきたが、われわれの発見以来、我が国でもつぎつぎに診断されてきており、今後これらの患者について遺伝子解析が進めば、例えばphenotypeとgenotypeの関係など本症についてより多くの知見が得られるものと期待される。
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