研究課題/領域番号 |
08770687
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
小林 里実 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40256558)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | E-selectin / P-selectin / 扁平苔癬 / LABC / リンパ球 |
研究概要 |
E-selectin,P-selectinはサイトカイン刺激後すみやかに血管内皮細胞表面に発現、消失する接着分子で、顆粒球の接着、遊走に関与することが知られている。しかし、乾癬皮膚における免疫組織学的検討で、これらはすべての皮疹部血管内皮細胞に持続的に発現されていたこと、E-selectinはin vitroでmemory T cellの一部とも接着することから、慢性炎症性皮膚疾患において、E-selectin、p-selectineはある種のmemory T cellの接着に寄与している可能性が考えられ、とくにTリンパ球により皮疹形成される疾患について、まずin vivoでの発現を蛋白分子レベルで確認した。 扁平苔癬20例、LABC2例より採取した皮疹部皮膚を半割し、パラフィン切片および凍結切片を作成した。H-E染色にて組織学的に診断を確認した。そのうち、扁平苔癬5例、LABC2例について、抗E-selectin、P-selectinモノクローナル抗体を用いてABA法により免疫染色を行った。扁平苔癬においてE-selectin、抗P-selectineは真皮乳頭下層の血管内皮細胞に発現されていた。LABCにおいてp-selectineは真皮血管内皮細胞に発現されていた。 その後、P-selectineのcounter-receptorがT cellをはじめとするリンパ球に発現されることが報告され、P-selectineのリンパ球遊走における関与が強く示唆されるが、症例数を増やして疾患ごとにこれら接着分子の発現を検討すること、遺伝子レベルでの発現を確認することが必要と思われる。
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