研究課題/領域番号 |
08770719
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
深津 博 名古屋大学, 医学部, 助手 (70228865)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 睡眠時無呼吸症候群 / MR フルオロスコピー / 気道内圧測定 |
研究概要 |
正常人ボランティア4名と閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)患者6名に対し、本人の同意を得た上で経鼻的に圧センサーカテーテルを上気道内に留置して、覚醒時と睡眠時にMR fluoroscopyを行った。正常人においては気道内圧は覚醒時:3.5【plus-minus】 0.6cm H_2O、睡眠時3.2【plus-minus】0.7cm H_2Oと著変を認めなっかた。一方OSAS例では覚醒時:3.0【plus-minus】0.6cm H_2Oと正常例と同様の値であった。睡眠時の非閉塞状態では、閉塞部より鼻側においては3.8【plus-minus】0.8cm H_2O、閉塞部より気管側においては3.9【plus-minus】1.1cm H_2Oであった。閉塞時には閉塞部より鼻側においては4.2【plus-minus】1.0cm H_2Oと圧上昇がみられたのに対し、閉塞部より気管側では吸気時には-4.2【plus-minus】1.0cm H_2Oと陰圧化し、吸気時に4.4【plus-minus】1.0cm H_2Oと逆に圧上昇を示した。MR fluoroscopy画像と気道内圧の経時的変化の相関を検討すると、OSAS例では非閉塞時にも上気道の狭窄による鼾が聴取されており、これに伴う圧変化が観測されたと考えられる。一方閉塞初期には非閉塞時と比較して有意な圧変化はみられず、まず筋弛緩などの要因により軟口蓋後部の後方移動が開始されるが閉塞完成後は気管側にて吸気時に全例で陰圧化を示し、うち4例では引き続き舌根部の後退による長区間の閉塞を来した。 本検討により、50%以上の症例において気道内圧の陰圧化が閉塞の長区間化や長時間化などの増悪要因となっていることが判明した。
|