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うつ病の再発予防を目的とした新しい精神療法の試み-UCLAとの共同研究から

研究課題

研究課題/領域番号 08770797
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 精神神経科学
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

高梨 葉子  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (90266643)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
400千円 (直接経費: 400千円)
1996年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
キーワードうつ病 / 精神療法 / 再発予防
研究概要

うつ病の外来患者に対して、再発予防を目的とした新しい精神療法--精神科的教育-の実施を開始した。対象症例は、まず外来担当医が寛解期にあると判断したうつ病患者に対して募集を行い、次にその中で、このうつ病再発予防プログラムの受講希望者に対して、研究担当者である筆者が、その概略の説明を行った。この結果、受講予定となった者に対して、プログラム参加に関する同意書を得た。講習前後と講習1年後に、1.Beck Depression Inventry(BDI)2.Hamilton Rating Scale of Depression(HRSD)3.Center for Epidemiologic Studies Depression Scale(CES-D)4.身体症状チェックリストー以上4項目について評価を行った。又講習前後には、個人調査(年齢,性別,教育歴,治療歴等)、講習についてのアンケートも実施した。プログラムは1コース8クラスからなり、約2ヶ月間かけて実施され、今年度においては、計3コース(全対象症例数:15例)が施行された。前年度の症例を含めると、計30症例に上ったが、再発の厳密な定義(HRSD)或いはBDIが16点以上を示すもの)を満たす症例や脱落例等不適当な症例を除外した結果、対象症例は計15例に絞られた。
これらの症例に対してプログラム前後のデータを、前記4項目の評価項目について、統計学的に比較検討を行った所、何れの項目においても、有意差は認められなかった。しかし、罹患期間が35ヶ月以上とそれ未満の2群に分けて統計学的な検索を行ったところ、この2群間で、CES-Dにおいてのみ有意差が認められた。つまり、罹患期間が35カ月未満の短期間の方が治療効果が認められ、長期に及ぶものは治療効果が得られにくいという傾向が存在した。前年度の症例を含めて、一年間のフォローアップ中における再発率に関して検討を行った結果、内3例に再発が認められたが、講習前と比較して、再発までの期間、つまり寛解状態の維持期間の延長、及びうつ症状の軽減が臨床症状から確認された。再発率や臨床経過の変移についての統計学的検索は、コントロール群を含めた更なる長期の追跡調査を必要とすると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 高梨葉子: "うつ病の継続治療における精神療法" 精神科治療学. 10(10). 1195-1199 (1995)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 忽滑谷和孝: "抑うつ気分の予防のための教育プログラム" 財団法人 メンタルヘルス岡本記念財団 研究助成報告集. 8. 101-106 (1995)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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