研究概要 |
(目的)ブタ大動脈血管内皮細胞を高ずり応力状態におき、各糖濃度下の内皮細胞内への糖の取り込みを検討した。 (方法)培養内皮細胞:ブタの胸大動脈からscratch法を用いて内皮細胞を分離培養し、Myler sheet上に播き、confluentに達した時に実験を開始した。 細胞形態:対照およびずり応力負荷細胞をrhodamin phallpidinで染色し、細胞内actin filamentsの配列を調べた。ずり応力実験:Myler sheet上の培養細胞をparallel plate flow chamber内に設置し、40dyne/cm^2のずり応力を24時間細胞に負荷した。2DGの細胞内への取り込み:対照およびずり応力負荷内皮細胞をPBSにて洗浄し、1μCi/mlの2-〔^3H〕deoxy-D-glucoseで5分室温で放置した。その後PBSで洗浄し、1N NaOHにて溶解後、液心シンにて測定した。 (成績)細胞形態:すり応力負荷内皮細胞においてstress fiberが形成され、ずり応力による細胞骨格変化が観察された。2DGの細胞への取り込み:5.5mMグルコースの存在下でずり応力負荷内皮細胞は対象に比し、糖輸送が1.5倍に亢進した(対象vsずり応力負荷:19.50【+-】1.20us29.78【+-】4.51dpm/μg protein,P<0.05) (結論)内皮細胞はずり応力下でより生理的な状態におかれ、高ずり応力により細胞内への糖取り込みが亢進する
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