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DNA fiber FISH法による造血器腫瘍における融合遺伝子の検出

研究課題

研究課題/領域番号 08770854
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 血液内科学
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

嘉数 直樹  京都府立医科大学, 医学部, 助手 (20264757)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードDNA fiber FISH法 / 造血器腫瘍 / 融合遺伝子
研究概要

multicolor DNA fiber FISH法を用いて、病型特異的な染色体相互転座が認められる造血器腫瘍における融合遺伝子のDNA fiber上での検出を行った。最初はPh染色体を有するCML細胞株BV173でBCR/ABL遺伝子融合を検出した。方法はM-bcr領域およびc-abl領域にそれぞれ位置する40kbのBCR、ABLコスミッドクローンの一方をbiotin標識、他方をdigoxigenin標識し、同時にプローブとして腫瘍細胞より作製したDNA fiber標本上でmulticolor FISH法を行った。BCR、ABLは、一定の長さの緑(FITC)と赤(ロ-ダミン)の2色の線状シグナルとして識別して検出でき、さらにこの両シグナルが同じ直線上で一定の間隔をおいて並列しているのが観察できた。この2クローン間の距離は薬160kbと見積もられた。これは、既に報告されているBV173におけるABL遺伝子の切断点からプローブに用いたABLコスミッドクローンの位置までの距離にほぼ合致した。引き続いてCMLの2症例についても同様の解析を行いBCR/ABL遺伝子融合を確認すると同時に両クローン間の距離よりABL遺伝子内の切断点の位置が推定できた。融合遺伝子の検出は間期核FISH法でも可能であるが、DNA fiber FISH法によればこれまで間期核では検出困難であった10kb程度の短いプローブでも線状のシグナルとして検出でき、プローブの選択の幅が大幅に広がるという利点がある。またCMLにおけるABL遺伝子の切断点のように広い領域にまたがる切断点の位置に関する情報も簡便・迅速に得ることが可能であることが示された。したがって、今後DNA fiber FISH法によりさまざまな腫瘍細胞における再構成、増幅などが直接可視化して検出でき、より詳細な構造異常の解析が可能となることが期待される。我々は、現在さらにt (15 ; 17)やt(8 ; 21)を有する急性骨髄性白血病についてもそれぞれPML/RAR α、AML1/MTG8遺伝子融合の検出を試みている。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Inazawa J. Sasaki H, Naguro K, Kakazu N, et al.: "Precise localozation of the human gene encoding cell adhesion kinase β (CAK β/PYK2) to chromosome 8 at P21.1 by fluorescencein situ hybridization" Hum Genet. 98. 508-510 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 嘉数直樹: "臨床FISHプロトコール(監修・阿部達生、編集・稲澤譲治)" 秀潤社, 6 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 稲澤譲治、嘉数直樹、阿部達生: "ヒト染色体(編集・清水信義、中込弥男)" 共立出版株式会社, 9 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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