研究課題/領域番号 |
08770873
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
大沢 弘 弘前大学, 医学部・附属病院, 助手 (80223791)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | apoptosis / mesangial cell / tumor necrosis factor |
研究概要 |
1)培養ヒトメサンギウム細胞(HMC)のApoptosisの誘導 48時間培養後tumor necrosis factor-α(TNF-α)5000U/mlを加えて24時間培養し、FITC標識d-UTPをterminal deoxynucleotidyl transferaseによりHMCをラベルし蛍光抗体法で観察したところ、d-UTP陽性細胞、即ち、apoptosisを起こしたHMCが確認された。HMCから抽出したDNAをアガロース電気泳動したところDNAのfragmenta-tionも認められた。一方、interferon-γ、interleukin-6、platelet derived growth factor、transforming growth factor-βなどの他のサイトカインや成長因子、高血糖培地ではHMCにapoptosisを誘導することはできなかった。 2)TNF-αによるHMCのapoptosisを抑制する因子の検討 TNF-αによるHMCのapoptosisは、可溶性TNF-α受容体により抑制された。抑制型サイトカインであるIL-10はTNF-αによるHMCのapoptosisを抑制しなかった。 3)薬剤によるHMCのapoptosis Dexamethasoneは高濃度でHMCのapoptosisを誘導した。免疫抑制剤サイクロスポリン、FK-506ではapoptosisは誘導されなかった。 以上より、i)MCのapoptosisは炎症性サイトカインの一つであるTNF-αで誘導され、その作用は可溶性受容体で制御可能である、ii)Dexamethasoneによるapoptosis誘導は増殖の強い糸球体疾患にステロイドパルス療法が有効である事実に対する根拠となり得ることが考えられた。
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