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Cyclosporine Aにより誘導される血管収縮機構および細胞増殖機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08770894
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 腎臓内科学
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

家口 慶彦  東京慈恵会医科大学, 医学部・内科学講座第2, 助手 (10224362)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードCyclosporine A / 培養血管平滑筋細胞 / 血小板 / 高血圧 / 細胞膜陽イオン輸送系
研究概要

【目的】免疫抑制薬であるCsAにより誘導される高血圧の成因については未だ確定されたものがない。本研究では血管平滑筋細胞および血小板レベルにおけるNa^+,K^+,Ca^<2+>陽イオン輸送系およびDNA合成系に着目することにより、CyAの細胞内情報伝達機構を明らかにし、更には各種血管作動性物質との相互作用についても検討した。
【結果】(A)培養血管平滑筋細胞においてCsA10μg/ml,100μg/mlは単独で濃度依存性に^<45>Ca uptake亢進作用を認め、AVP同時存在下では相加効果を示した。CsAにより誘導された^<45>Ca uptake亢進作用に対してdiltiazem10^<-6>Mの前処置は抑制的な効果を示した。CsA単独では〔Ca^<2+>〕iに対する効果は認められなかったが、AVPにより誘導される〔Ca^<2+>〕i上昇作用に対してCsAは増強効果を示した。CsAは単独でHMA-S^<22>Na uptake with ouabain,〔^3H〕-thymidine incorporationに対して亢進作用を示し、これらの効果はPKC substrate selective inhibitorであるPKC19-36の前処置により抑制された。CsAにより培養上清液中ET-1濃度の増大を認め、更にはVSMCにおけるET-1mRNAレベルの発現が確認された。
(B)ヒト血小板においてCsA10μg/mlは単独で^<45>Ca uptakeを亢進させ、またThrombinにより誘導される^<45>Ca uptake亢進作用、〔Ca^<2+>〕i上昇作用に対してCsAは増強効果を示した。
【結論】細胞膜レベルにおけるCsAの効果は、直接的にはCa^<2+>channelを介し細胞内Ca^<2+>濃度を上昇させることにより血管収縮性に作用し、PKCを介することにより細胞増殖性に作用した。また間接的にはvasoconstrictive agentsの血管反応性に対して増強効果を示した。CsAはこれらの直接的および間接的な二つの作用を介して高血圧症を惹起している可能性が示唆された。更にはCsAによりVSMCにおけるET-1産生が誘導されている可能性も示唆された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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