研究概要 |
1995年に報告されたbovine endothelin converting enzyme-1(ECE-1)のsequenseを参考に、open reading frameを含むprimerを合成し、PCR法にてprobeを作製し、sequenseを確認した。すでに確立された方法で、bovineの糸球体内皮細胞を培養し、まず刺激のない状態でECE-1の発現があるかどうかを確認した。mRNA採取前24時間、血清を除去したmediumで培養し、mRNAを採取した。発現量は少ないこが予想されたため、Northan blotではなくribonuclease protection assay (RPA)にて、発現を確認した。前述の条件下で採取したmRNAを、独自に作製したprobeを用いてRPA法を行ったところECE-1の発現を認めた。さらにsecond messengerであるPKC,cAMP,cGMPの関与を検討するため、各々の刺激剤で糸球体内皮細胞を刺激した。cAMP,cGMPの刺激剤には反応がなかったが、PKCの刺激剤により発現の増強が認められた。従って、ET-1の発現調節と同様に細胞内の調節機構にはPKCが強く関与していることが示唆された。
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