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血管内吻合は血行再建術の遠隔期開存率を向上するか

研究課題

研究課題/領域番号 08770943
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 外科学一般
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

大木 隆生  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (50260948)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード内膜過形成 / ステント / 人工血管 / 血管内吻合 / 内皮細胞
研究概要

1.<Y字型人工血管移植術(雑種成犬7頭)>
開腹下に大動脈を露出し、直径6mmのY字型人工血管を用いて、大動脈両塞腸骨動脈バイパス術を施行した。一方の脚の血管吻合はバルーン拡張型金属ステントによる血管内吻合にて、他側は6-0ナイロンを用いた従来法にて施行した。手術直後に血管造影を行った結果、1例のステント吻合にステント拡張不良に起因する狭窄を認めたため、再度バルーン拡張を行った。手縫い吻合は全例成功した。
2.<内膜肥厚度測定>
術後8週目に血管造影に引き続いて、動物を屠殺し両側腸骨動脈を採取した。血管造影では術直後の吻合部直径と屠殺時の直径の比率をもとめ狭窄度とした。その結果、ステント吻合;87%に対して、手縫い吻合;99%と有意に(p<0.05)ステント吻合において狭窄が強かった。採取した両側腸骨動脈は圧付加潅流固定を行い、次いで光学顕微鏡標本を作成した。画像解析装置を用いた平均内膜肥厚度測定ではステント吻合;534【+-】205ミクロンに対して、手縫い吻合;96【+-】78ミクロンと、血管造影所見同様ステント吻合側により強い内膜過形成が認められたが、動物数が不足しているために、統計学的有意には至らなかった。
3.<人工血管の内皮細胞化率>
両側人工血管の中央部を走査型電子顕微鏡にて観察し、その内皮化率を面積にてもとめた結果、ステント吻合側;87【+-】52%に対して手縫い吻合側;33【+-】32%と、ステント吻合側に有利な結果得られたが、内膜肥厚度同様有意差には至っていない。
4.<結論>
上記3,4の各項目に関して若干の追加実験を要するものの、内膜肥厚度に関しては従来の手縫い吻合に有利な結果が得られた。逆に内皮化に関しては、人工血管に血管内に留置するステント吻合の方が優れている傾向にあった。今後の研究はさらに動物数を追加すると共に、ステント吻合(stent-graft)の内膜肥厚反応を、違い種類のステントを用いる等して、いかに抑制するかが焦点となる。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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