研究課題/領域番号 |
08770962
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
橋本 政典 東京大学, 医学部・附属病院(分), 助手 (20251209)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | クローナリティ / 胃 / 前癌病変 / X染色体不活化 / 腸上皮化生 / ヒトアンドロゲン受容体 / 腺管 / 胃癌 |
研究概要 |
我々は今年度、正常胃腺管のクローナリテイをX染色体不活化を利用して検索した。 1.正常胃腺管はEDTAを用いて、遊離することが可能であった。遊離した腺管を染色し、顕微鏡下で観察したところ、間質の付着はなく、腺管のクローナリテイ解析に適することがわかった。正常胃腺管の約半数は分枝を有していた。 2.クローナリテイの解析はX染色体上のヒトアンドロゲン受容体領域の遺伝子多型を用いた。約90%の女性がヘテロ接合で、クローナリテイの解析が可能であった。しかし、ヒトアンドロゲン受容体領域の遺伝子多型はCAGリピート配列の繰り返し数の違いよりなっており、これに対するPCRは困難を極めた。テアザGTP、DMSOを混じることにより、なんとか解決できることがわかった。 3.正常胃底腺管の約40%は単一腺管においてもポリクローナルを呈するものが存在した。正常単一幽門腺管においては、その大部分はモノクローナルであった。腸上皮過性単一腺管においてはその組織型、存在部位にかかわらず、その約半数はポリクローナルであった。 4.腺管を遊離する以前にパンチアウトした領域において、他部位に比し、広い範囲にてモノクローナルを呈していると考えられる部位は今だ同定されていない。間質を排除しなくてはならないため、ある面積を有する領域に対するクローナリテイの解析はこの方法では困難であると考えられた。今後、実験動物を用い、クローナリテイの解析を組織切片上で解析できる方法を考案しようと計画中である。
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