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膵・胆道癌における肝転移および腹膜播種に関する生物学的特性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08770986
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 消化器外科学
研究機関岩手医科大学

研究代表者

佐々木 亮孝  岩手医科大学, 医学部, 助手 (50265146)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードbile duct carcinoma / pancreatic carcinoma / 腫瘍内微小血管新生 / Factor VIII / immurohistochemistry / 腹腔洗浄細胞診 / 腹腔洗浄液中CA19-9
研究概要

胆道癌における肝転移および腹膜播種に関与する生物学的特性の解明を目的として検討を行い、以下の結果を得た。
1.腫瘍血管新生の肝転移への関与について。
胆管癌47例を対象とし血管内皮細胞抗原FactorVIII染色性からみた腫瘍組織内微小血管新生を免疫組織学的に検討した。その結果、胆管癌における組織micro vessel count数は、平均3.47/200倍視野であった。各種臨床病理学的パラメーターおよび肝転移との間に有意の関連は認められなかった。
2.潜在的腹膜播種の検出について。
1993年6月から1997年2月までに当科で手術した膵・胆道癌65例に術中腹腔洗浄細胞診を施行した。その結果、癌細胞陽性(classIV,V)は8例(12.3%)であった。腹膜播種例の細胞診陽性率は7例中4例(57.1%)であった。腹膜播種のない例の細胞診陽性率は58例中4例(6.9%)であった。腹膜播種がない細胞診陽性の4例の転帰は、2例(50.0%)が各々2か月、5か月で癌性腹膜炎にて死亡、1例が1年4か月健在、1例が転帰不明であった。
また、このうち50例について腹水洗浄液中CA19-9測定を行った。その結果、11例(22.0%)で腹水中CA19-9値は100U/m以上を呈した。洗浄液中CA19-9のcut off値を100U/mlとした場合、腹膜播種の有無と洗浄液中CA19-9陽性率および洗浄細胞診陽性の有無と洗浄液中Ca19-9陽性率の間には、各々p<0.005,p<0.001で有意の正の相関を認めた(Fisherの直接確率検定)。
以上より、1.胆道癌における腫瘍血管新生は極めて乏しいものと考えられ、肝転移予測には適さない可能性が示唆された。2.術中腹腔洗浄細胞診陽性所見は腹膜播種再発の高危険因子と考えられた。また、腹水洗浄液中CA19-9測定は腹膜播種および腹腔播種再発の高危険因子と考えられた。また、腹水洗浄液中CA19-9測定は腹膜播種および腹腔洗浄細胞診と相関し、潜在的腹膜播種の検出に有用である可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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