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呼吸筋に誘発した緊張性振動反射の外科領域における臨床応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08771032
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 胸部外科学
研究機関昭和大学

研究代表者

鈴木 秀一  昭和大学, 医学部, 助手 (80245860)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードヒト / 緊張性振動反射 / 呼吸筋 / 胸腔内圧
研究概要

胸部手術(標準開胸下手術、鏡視下手術)をうけ、胸腔ドレーンが留置されている患者の胸壁に振動刺激を投与し、肋間筋に誘発した緊張性振動反射の呼吸と胸腔内圧に及ぼす効果について検討した。
被検者の前胸壁(第2-3肋間傍胸骨部)に振動器をあて、上位肋間筋の機能相すなわち吸息相で刺激(振幅1mm、周波数100Hz)を投与した。このときの一回換気量、胸腔内圧の変化を記録し、解析した。
刺激の投与により、有意に一回換気量は増加し胸腔内圧の陰圧が強まった。また、この変化は意識的に浅い呼吸をしているときよりも深い呼吸をしているときに顕著であった。さらにこのような変化は刺激の投与の中止で消失し、すみやかにもとの呼吸に戻った。また刺激の投与によるこれらの変化には再現性が認められた。
以上の結果から、呼吸筋の機能相に誘発した緊張性振動反射は呼吸活動に対して促進的に作用することが明らかとなった。上位肋間筋に誘発した緊張性振動反射が一回換気量を増加させることはすでに健常成人のデータからすでに明らかになっているが、胸部手術後のケースや緊張性振動反射が胸腔内圧に及ぼす効果についての報告は未だ少ない。特に呼吸筋の機能相で誘発した緊張性振動反射が胸腔内圧に効果を及ぼす(胸腔内圧の陰圧を強める)ことが今回の研究で明らかになったことは今後研究を進めていく上で極めて意義深い。
胸部手術後、患側肺を早期に充分に再膨張させるとことは術後管理において重要なポイントの一つである。これまでは呼吸訓練器を用いて患者に深い呼吸をさせ患側肺の再膨張を促してきたが、今回の研究結果から胸部手術後呼吸筋に緊張性振動反射を誘発することは胸腔内圧の陰圧を強め、患側肺の再膨張を促進すると考えられる。胸壁への振動刺激の投与は簡便に行うことができ、また侵襲も少ないことから胸部手術後の理学療法の一助となることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 鈴木秀一: "呼吸曲線と胸腔内圧の変化からみた呼吸筋に誘発した緊張性振動反射の呼吸に及ぼす効果" 日本胸部疾患学会雑誌. 34. 252- (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 鈴木秀一: "胸部手術後、呼吸筋に誘発した緊張性振動反射の呼吸理学療法への応用に関する検討" 日本胸部疾患学会雑誌. 35(予定). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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