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髄膜腫の浸潤・進展の研究-血管新生因子・組織線溶物質・細胞接着因子の発現について

研究課題

研究課題/領域番号 08771071
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 脳神経外科学
研究機関九州大学

研究代表者

稲村 孝紀  九州大学, 医学部, 助手 (50274460)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードVEGF / Brain edema / meningioma
研究概要

<はじめに>髄外腫瘍である髄膜腫に脳浮腫を伴うメカニズムは古くから種々の因子等との相関が報告されてきた。今回我々は内頸動脈からの栄養血管の存在と腫瘍内VEGF濃度の2つの因子と脳浮腫との相関を検討した。
<材料と方法>腫瘍の部位を前頭葉に限定し、内頸動脈系からの栄養血管がある7症例についてのみVEGFの腫瘍内濃度と脳浮腫の程度とを検討した。脳浮腫の程度は以前報告したMRI画像を用いた方法で測定した。VEGFは腫瘍組織内より抽出したmRNAをノーザンブロッティングにより、組織内βアクチンとの比で定量した。また内頸動脈系からの栄養血管がない3例についても同様な検討を行った。
<結果>内頸動脈系より栄養血管がある7症例では、腫瘍内VEGF濃度と脳浮腫の程度に今までの結果より高い相関(r=0.9)をみとめた。これに対し、内頸動脈系より栄養されない3症例では3症例とも腫瘍内VEGFが高いにもかかわらず、脳浮腫は伴っていなかった。
<考察>髄膜腫に伴う脳浮腫は腫瘍内で産生されるVEGFによって引き起こされることが考えられた。内頸動脈系からの栄養血管の存在は腫瘍と周囲脳組織を隔てるクモ膜の破綻を意味し、腫瘍内のVEGFが周囲脳組織に影響を及ぼすには、腫瘍と脳組織の間のクモ膜の破綻が必要であると考えられた。腫瘍・脳組織間のクモ膜の破綻には腫瘍内で産生される組織線溶系物質が関与していると考え、数種の組織専用系物質と脳浮腫の相関を検討したが、有意差はなかった。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 稲村孝紀: "髄膜腫に伴う脳浮腫:腫瘍内VEGFと腫瘍・脳組織間クモ膜破綻の関与" 脳浮腫研究会報告集. 19. 125-131 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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