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ラット末梢神経再生における年齢依存性について

研究課題

研究課題/領域番号 08771146
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 整形外科学
研究機関東京歯科大学

研究代表者

渡辺 理  東京歯科大学, 歯学部, 助手 (40220868)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード末梢神経再生 / 年齢依存性 / 神経細胞死
研究概要

未熟な動物では、末梢神経が損傷されると神経細胞死が生じることが知られている。本実験では、神経細胞死が生じる未熟な時期に末梢神経に損傷を受けたラットの神経再生を長期間にわたって観察評価し、神経細胞死が機能回復にどのような影響を及ぼすかを検索した。
雌Lewisラット107匹の後脛骨神経を用い、生後6日目に切断縫合した群(6日群)と生後22日目に切断縫合した群(22日群)を作製した。手術後2週目より48週目までの期間、Walking Track Analysis、電気生理学的評価、筋湿重量測定、病理組織学的評価を行った。Horseradish Peroxidase(HRP)による逆行性神経標識法を用いて、手術後1、3、14カ月で標識された脊髄神経細胞の定量を行った。右後脛骨神経はそれぞれの評価の対照群として用いた。Walking Track Analysisは22日群に比較して6日群において神経再生が不良であることを示した。神経伝導速度は、いずれの時点においても6日群が有意に低値を示した。筋湿重量も同様に6日群が有意に低かった。その傾向は手術後48週を経過しても同様であった。またHRPにより標識された脊髄神経細胞は6日群では、術後1カ月で656±59、3カ月で770±36、14カ月で748±27であったのに対し、22日群ではそれぞれ、1305±60、1315±31、1297±28といずれの時点でも有意に高値を示した。病理組織学的検索では両群間に有意な差はみられなかった。
本実験の結果から、生後6日目に切断縫合した群は、生後22日目に切断縫合した群に比べて末梢神経の機能回復が明らかに不良であった。さらにその機能回復の差は、少なくとも生後14カ月までの間継続していた。HRPで標識された脊髄神経細胞数が、6日群と22日群を比較して6日群で有意に少なかったことから、生後6日目という未熟な発達段階における神経損傷がその中枢の神経細胞死を惹起し、末梢神経再生に長期にわたって悪影響を及ぼしていることが明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 渡辺理: "神経細胞死が末梢神経損傷の機能回復に与える影響について" 日本整形外科学会誌. 70(8). S1422 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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