研究課題/領域番号 |
08771162
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 吉備国際大学 |
研究代表者 |
河村 顕治 吉備国際大学, 保健科学部, 助教授 (40278974)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 膝関節 / 前十字靱帯再建術 / リハビリテーション / 等運動性訓練 / 閉運動連鎖 / 筋電図 |
研究概要 |
【目的】 本研究は等運動性訓練機器として信頼性の高いCYBEX6000を用いることによってisokineticなopen(通常の評価訓練法)およびclosed kinetic chain exercise(新しい評価訓練法)を行い、両者の違いを明らかにするとともに安全で有効な膝関節周囲筋の評価訓練法の可能性を探るものである。 【対象および方法】 測定の再現性の検討を行った後、健常若年男性26人(20.6±4.5歳)及び健常若年女性16人(18.9±0.7歳)についてCYBEX6000を使ってopenおよびclosed kinetic chain exerciseを行った。closed kinetic chain exerciseは足部パ-ツを試作してCYBEX6000に装着し、背臥位でスクワット動作を再現して下肢全体の蹴る力をトルクとして計測した。また両者の筋収縮の相違をNicolet Viking IV 筋電計を用いて計測し分析した。 【結果および考察】ピークトルク値のCV値を再現性の指標としたが、open kinetic chain exerciseでは3.3%、closed kinetic chain exerciseでは3.8%であり、ともに良好な結果であった。42人の計測結果ではピークトルク値が計測された膝屈曲角度はopenが56.8±4.3度、closedが56.5±4.9度であり有意差はなかった。openとclosedのピークトルク値の間には強い相関関係(R=0.92)が認められ、closedの値(y)はopenの値(x)のほぼ2倍(y=1.99x)であった。筋電図ではopen kinetic chain exerciseでは大腿四頭筋の単独収縮が、closed kinetic chain exerciseでは大殿筋、大腿四頭筋、ハムストリングおよび下腿三頭筋の共同収縮が観察された。isokinetic closed kinetic chain exerciseでは大腿四頭筋とハムストリングスの共同収縮のため膝関節面の軸圧が大きくなり膝関節が安定し、ACLに関わる脛骨前方引き出し力は打ち消される。さらに被験者によってトルクは自在にコントロールできるため安全で有効な下肢筋力増強と正確な筋力評価が可能になると考えられる。
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