研究課題/領域番号 |
08771179
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
高倉 康 福井医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (40206735)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 緊縛性ショック / 一酸化窒素 / アミノグアニジン / デキサメサゾン / ミオグロビン / クレアチンホスホキナーゼ / アルドラーゼ |
研究概要 |
【目的】緊縛性ショックにおける一酸化窒素(NO)の役割を明らかにすること。 【方法】(1)下肢虚血モデルの作成;ウィスター系雄ラット(250-300g)を使用した。一側の大腿起部をtight gun(プラスチック製ベルト)で8時間駆血した。(2)測定項目;駆血解除後に血清中の、挫滅筋から放出されるmioglobin濃度(RIA PEG法)と筋中酵素のcreatine phosphokinase(UV(NAC)法)およびaldolase活性(UV法)を経時的に測定した。さらに、誘導型NO合成酵素阻害薬aminoguanidine、NO合成酵素誘導阻害薬dexamethasoneの駆血前投与の影響を観察した。統計学的検定はANOVA(Kruskal-Wallis test)を用いて行い、0.05以下を有意とした。 【結果】8時間の駆血解除直後より、mioglobin濃度と筋中酵素のcreatine phosphokinaseおよびaldolase活性は有意に上昇したが、解除3時間後には低下を示した。しかし、さらに6時間後には有意な再上昇が観察された。aminoguanidineの前投与は解除直後のmioglobin濃度と筋中酵素活性上昇には影響を及ぼさなかったが、遅発性の再上昇を有意に抑制した。一方、dexamethasoneは解除直後の上昇および遅発性の再上昇を有意に抑制した。 【結論】虚血再潅流後にNO合成酵素が誘導され、産生されるNOは骨格筋の障害に寄与していると考えられる。dexamethasoneはNO合成酵素誘導阻害以外の作用で、虚血再潅流後の細胞障害を予防しているのかも知れない。
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