研究課題/領域番号 |
08771210
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 宮崎医科大学 |
研究代表者 |
小金丸 美桂子 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (90205360)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | Fos / NMDA受容体 / APV / 脊髄後角 |
研究概要 |
雄のSDラットに、pentobarbital麻酔下で、くも膜下留置カテーテルより、NMDA受容体拮抗薬であるAPVを種々の濃度で投与し、その10分後もしくは30分後に、一側の足底に5%ホルマリンを皮下注射することによって侵害刺激を与え、刺激後2時間目の脊髄後角I・II層とV・VI層におけるFosの発現を免疫組織学的手法によって観察した。 APVを侵害刺激の10分前もしくは30分前に投与した両群で、侵害刺激による脊髄後角I・II層、V・VI層におけるFosの発現は、いずれも有意に減少した。減少の程度は、I・II層においても、V・VI層においても、APVを10分前に投与した群より、30分前に投与した群の方が大きかった。また、30分前に投与した群では、投与APVの濃度が高いほど、各層におけるFos陽性細胞数の減少は大きかった。 次に、上記カテーテルより、NMDAをくも膜下に種々の濃度で投与し、同様に脊髄後角I・II層とV・VI層におけるFos陽性細胞数を測定した。NMDAの単回投与では、濃度が高くなるにつれて、疼痛行動は増加したが、Fos陽性細胞数の有意な増加を認めなかった。しかし、5分間の持続投与では、I・II層におけるFos陽性細胞数は、有意に増加した。V・VI層における増加は有意ではなかった。 以上の結果より、侵害刺激によるFosの発現に、glutamateとNMDA受容体が深く関与していることが示唆された。
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