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遅発性神経細胞死における低脳温とグルタミン酸の関連

研究課題

研究課題/領域番号 08771229
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関杏林大学

研究代表者

窪田 靖志  杏林大学, 医学部, 助手 (40281349)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードカリウムチャンネル開口薬 / グルタミン酸 / 脳虚血 / 遅発性神経細胞死 / 脳保護
研究概要

虚血後再灌流時の脳温は、遅発性神経細胞死を規定する重要な因子であるが、そのメカニズムは明らかではない。これまでの検討で、スナネズミの前脳虚血モデルを用い、少なくとも脳音が上昇するものは、遅発性神経細胞死を助長することが明らかになった。また、脳虚血後の脳温および脳血流量の間には、有意な関係はみられなかったが、再灌流時血流量の変化が少ない個体に脳温の上昇する傾向がみられた。この脳温の上昇は海馬CA-1領域での錘体細胞数の細胞死との間に正の相関が見られた。
本年度はさらに研究を発展させ、細胞の脱分極を規定するカリウムチャンネルと神経細胞死の関係を検討した。カリウムチャネルにはATP sensitiveなチャネルがあり、虚血時にはこのチャネルが開き、細胞は脱分極に傾く。このため、この過分極電位は、低酸素性の脱分極を起こしにくくするので、心筋ではそのチャネルと虚血耐性との関係が認められている。したがってカリウムチャネルの開口と脳虚血時の脳温、脳血流の関係を知ることは虚血時の神経細胞の虚血への感受性を解く一つの鍵となると考えられる。
カリウムチャンネル開口薬であるニコランジル、クロマカリムを虚血後に投与しても、脳温、脳血流量に対する影響はほとんど見いだされず、また一方、拮抗薬のグリベンクラミドでは、脳温、脳血流に対しては影響はほとんどないが、遅発性神経細胞死を抑制する傾向がみられた。したがってカリウムチャネルは脳温、脳血流といったパラメータと独立した因子で神経細胞死に関与していることが考えられる。また、これらのカリウムチャンネル作動薬の遅発性神経細胞死に対する効果は、脱分極により放出されるグルタミン酸濃度を変化させることにより、生じている可能性がある。現在、カリウムチャンネル、脳温、脳血流とグルタミン酸濃度についての関係を検討中である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yasushi Kubota,et al.: "Hyperthermia during reperfusion after forebrain ischemia in the gerbil is a manifestation of brain blood flow stagnation" Cerebrovascular Diseases. 6:32. 119- (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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