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Toxic Shock Like Syndrome(TSLS)発症の機序

研究課題

研究課題/領域番号 08771241
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関産業医科大学

研究代表者

松本 尚浩  産業医科大学, 医学部, 講師 (10239105)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードTSLS / マウス / Cylophosphamide / Streptococcus pyogenes
研究概要

無処置マウス(ddY)にStreptococcus pyogenesを筋注しても、臨床で観察されるようなTSLSの病態を引き起こすことはなかった。このことから、TSLSの発現には菌の感染だけではなく、他の因子が必要であることが示唆された。
そこで、菌を接種する前に、抗がん剤であるCyclophosphamide(Cy)を投与して、マウスの全身状態(立毛、行動、体温など)を観察した。上述の無処置マウスとは異なり、Cy処置マウスはTSLSに近い筋壊死と致死が観察され、TSLS発症の機序にCy処置による変化が関与する可能性が示唆された。TSLS発症に関与する因子として、末梢血白血球数について分析を進めてみた。我々は、以前からの研究でCy投与後4日目のマウスの末梢血液にはほとんど白血球がなく、同投与8日目には末梢血白血球が増多することを観察している。前者を白血球減少マウス、後者を白血球増加マウスとすると、前者にSt.pyogenesを接種した場合に後者よりも、致死率が高い傾向が観察されたが、有意の差は認められず、今後更に研究を重ねる必要があると考えられた。
致死マウスの肝、腎、肺、脾、骨格筋標本を作成して観察すると、肝、肺、脾には、著しい所見はなかった。しかしながら、筋接種部位の骨格筋には筋壊死があり、この実験モデルがTSLSに近似したモデルになりうることが示唆された。また、腎には空洞を形成してるマウスがあり、このモデルでのマウス致死にこの腎病変が関与している可能性が示唆された。
今後は、このモデルを利用して、Cy投与により生じるどのような変化がTSLS発症に関わるかを分析するとともに、致死原因として特に腎病変に力点を置いて研究を継続する方針である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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